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買取5分で読めます執筆: 森 信幸代表取締役

仙台で不動産を売るなら知っておきたい契約不適合責任とインスペクションの活用法

仙台で不動産を売るなら知っておきたい契約不適合責任とインスペクションの活用法

仙台市で自宅や相続した不動産を売却する際、多くの方が気にするのは「売却価格」や「売却期間」です。しかし、売却後のトラブルリスクとして見落とされがちなのが「契約不適合責任」です。

2020年の民法改正によって「瑕疵担保責任」が「契約不適合責任」へと名称・内容が変更され、売主の責任がより明確になりました。この記事では、仙台市で不動産を売却する方が知っておくべき契約不適合責任の基礎と、自衛のためのインスペクション活用法を解説します。

契約不適合責任とは何か

「契約不適合責任」とは、売主が引き渡した物件が契約内容に適合しない場合に、買主が売主に対して一定の権利(補修請求・代金減額請求・損害賠償・契約解除)を行使できるという制度です。

2020年の民法改正前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていましたが、主な変更点は以下の通りです。

| | 旧制度(瑕疵担保責任) | 新制度(契約不適合責任) |

|---|---|---|

| 適用範囲 | 隠れた瑕疵のみ | 契約内容に適合しない全て |

| 買主の権利 | 損害賠償・解除のみ | 補修請求・代金減額・損害賠償・解除 |

| 期間 | 知った時から1年以内 | 知った時から1年以内(請求内容の通知) |

新制度では買主の権利が拡充されており、売主のリスクが増した面があります。

仙台市でよくある「契約不適合」の事例

雨漏り・水漏れ

仙台市は積雪地域であり、屋根や外壁の劣化が進みやすい環境です。売却後に「以前から屋根が傷んでいたのに告知しなかった」と主張されるケースが多く見られます。

シロアリ被害

仙台市内の木造建物でもシロアリ被害は発生します。特に青葉区の旧住宅地では築40年超の木造物件も多く、シロアリ被害の有無は売却前の確認が不可欠です。

土壌汚染・地下埋設物

過去に工場・給油所・クリーニング店などが存在した土地では、土壌汚染のリスクがあります。また古い建物の解体後に基礎や浄化槽が埋設されたまま放置されているケースもあります。

越境・境界問題

隣地との境界が確定していない・工作物が越境しているといった問題も契約不適合として問われる可能性があります。

売主を守る「告知義務」の正しい履行

売主は物件の「欠陥」について、知っている事項を買主に告知する義務があります(民法の情報提供義務)。告知すべき事項を「売主告知書(物件状況報告書)」という書面にまとめて買主に交付するのが一般的です。

告知書に記載すべき主な事項:

  • 雨漏り・水漏れの有無・履歴
  • 白アリ被害・処理の有無
  • 給排水管の不具合
  • 土壌汚染の懸念
  • 境界・越境の問題
  • 近隣の騒音・悪臭
  • 心理的瑕疵(孤独死・自殺・事件など)
  • 「知っていたのに告げなかった」「故意に隠した」場合は免責特約があっても責任を問われることがあります。包み隠さず告知することが最大の防御策です。

    インスペクション(建物状況調査)の活用

    インスペクションとは、建物の現況を専門家(建築士など)が調査し、劣化・不具合の状況を報告するサービスです。2018年の宅建業法改正により、仲介時にインスペクションの実施の有無を確認し、結果を交付することが義務化されました。

    売主がインスペクションを活用するメリット

    1. 問題点の事前把握・告知が容易になる

    調査結果に基づいて告知書を作成できるため、「知らなかった」と言われにくくなります。

    2. 買主の安心感につながり、交渉がスムーズになる

    第三者機関が建物を調査したことで買主が安心し、値引き交渉が少なくなるケースがあります。

    3. 既存住宅売買瑕疵保険への加入が可能になる

    インスペクションを行い、一定の基準を満たす物件は「既存住宅売買瑕疵保険」に加入できます。保険付きの物件は売りやすく、価格も維持しやすい傾向があります。

    インスペクションの費用と所要時間

    | 対象 | 費用目安 | 所要時間 |

    |---|---|---|

    | 一戸建て(木造・一般的な規模) | 5〜10万円 | 2〜3時間 |

    | マンション(1住戸) | 3〜5万円 | 1〜2時間 |

    費用は売主負担が一般的ですが、仲介会社が費用の一部を負担するケースや、売買価格に反映する交渉が行われることもあります。

    「免責特約」の限界を知る

    売買契約書に「契約不適合責任を負わない」という免責特約を盛り込むことは可能です。特に中古物件や相続物件では「現状渡し・無告知」の条件で売るケースも少なくありません。

    ただし、免責特約は以下の場合には無効になります。

  • 売主が知っていて告げなかった事実(故意の不告知)
  • 買主が消費者(個人)で、売主が宅建業者の場合(消費者契約法・宅建業法による制限)
  • また、免責特約があっても建物に重大な欠陥があれば訴訟リスクは残ります。免責特約は「万能」ではないことを理解した上で活用してください。

    まとめ:売却後トラブルを防ぐ3つの鉄則

    仙台市で不動産を売却する際、契約不適合責任に関するトラブルを防ぐための鉄則は以下の3点です。

  • 知っている不具合はすべて告知する(告知書に明記)
  • インスペクションで第三者による状況確認を行う
  • 免責特約の範囲と限界を理解した上で契約書を作成する
  • エムアセッツ株式会社では、仙台市内の不動産売却に関するご相談・査定を承っています。売却後のトラブルを避けるための適切な手続きのサポートも行っておりますので、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。不動産売却の詳細はこちらもご確認ください。


    売却に関連する他のトピックについてはコラム一覧をご覧ください。

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