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相続6分で読めます執筆: 森 信幸代表取締役

仙台で相続した収益物件をどう扱うか:賃貸継続・売却・共有解消の判断基準

仙台で相続した収益物件をどう扱うか:賃貸継続・売却・共有解消の判断基準

親や祖父母が所有していた賃貸アパートや収益物件を相続した場合、「このまま賃貸を続けるべきか」「売却すべきか」「共有のまま放置してよいか」と迷うケースは少なくありません。収益物件の相続は、居住用不動産の相続と異なり、入居者との賃貸借契約・管理業務・収益の分配など、追加的な判断が必要になります。

仙台市内でも、青葉区・宮城野区・若林区を中心に賃貸需要は安定しており、相続した収益物件の扱い方によって、その後の資産価値や収益性が大きく変わります。

相続した収益物件の3つの選択肢

収益物件を相続した場合の選択肢は大きく3つです。

  • 賃貸を継続して収益を得る
  • 売却して現金化する
  • 共有名義のまま管理する(または共有解消する)
  • それぞれについて、メリット・デメリットと向いているケースを整理します。

    選択肢1:賃貸継続

    メリット

  • 毎月の家賃収入が継続的に入る(インカムゲイン)
  • 不動産価格が上昇局面では、資産価値も期待できる
  • 賃貸物件のまま持つことで、相続税評価額が自用地より低く算出される(貸家建付地・貸家評価)
  • デメリット

  • 建物の老朽化に伴う修繕費・設備更新費が発生する
  • 空室リスクが常に存在する(特に築古物件)
  • 管理業務(入居者対応・設備対応・清掃など)が発生する。管理会社に委託する場合は賃料の5〜10%が費用となる
  • 相続人が複数の場合、収益の分配や費用負担について合意が必要
  • 向いているケース

    | 条件 | 賃貸継続が向いている |

    |---|---|

    | 築年数 | 築20年以内、または大規模修繕済み |

    | 入居率 | 現状で70%以上を維持している |

    | 立地 | 駅徒歩10分以内、または大学・病院などの需要源が近い |

    | 相続人 | 1人または管理・分配方法に合意できている |

    仙台市内では、地下鉄沿線(南北線・東西線)の駅近物件や、東北大学・東北医科薬科大学周辺の物件は入居需要が安定しており、賃貸継続の判断がしやすいエリアです。

    選択肢2:売却

    メリット

  • まとまった現金を得られる(キャピタルゲイン)
  • 管理・修繕の手間がなくなる
  • 相続人間での分割がしやすい(現金で均等に分けられる)
  • 相続して3年以内に売却すれば取得費加算の特例が使える場合がある
  • デメリット

  • 売却時に譲渡所得税がかかる可能性がある(相続取得の場合は取得費を引き継ぐ)
  • 市況次第では希望価格での売却に時間がかかる
  • 入居者がいる場合、オーナーチェンジ物件としての売却となり、買い手が限られる
  • 取得費加算の特例について

    相続した不動産を相続税申告期限から3年以内に売却した場合、売却した不動産に対応する相続税額を取得費に加算できます。これにより譲渡所得税を圧縮できるため、売却を検討している場合は相続税申告後なるべく早めに判断することが重要です。

    仙台市の収益物件の売却相場

    仙台市内の一棟アパート・マンションの売却価格は、表面利回り・立地・築年数によって異なります。2025年時点での目安として、青葉区・宮城野区内の築10〜15年・利回り6〜7%台の物件は、投資家からの需要が高く比較的売却しやすい環境です。

    売却をご検討の場合は不動産売却についてもご参照ください。

    選択肢3:共有名義のままにする、または共有解消する

    相続人が複数いる場合に、不動産を共有名義のまま相続することがあります。この「共有」状態は将来的に大きなリスクを孕むため、できるだけ早期に解消することをおすすめします。

    共有名義のままにするリスク

  • 売却・大規模修繕の意思決定に全員の同意が必要(または持分の過半数)。相続人の一人が反対すれば身動きが取れなくなる
  • 共有者が亡くなると、さらに相続が発生して共有者が増える(数十年後には何十人もの共有者になるケースも)
  • 固定資産税の支払い・修繕費負担などで相続人間のトラブルが生じやすい
  • 共有解消の方法

    | 方法 | 概要 |

    |---|---|

    | 代償分割 | 不動産を1人が取得し、他の相続人に現金で補償する |

    | 換価分割 | 不動産を売却してその代金を分け合う |

    | 現物分割 | 土地を実際に分筆して分ける(土地の場合) |

    | 共有物分割請求訴訟 | 協議が成立しない場合、裁判所に分割を求める(最終手段) |

    収益物件の場合、入居者がいる状態での分割は複雑になるため、早期の協議が望ましいです。

    判断するための3つのポイント

    1. 物件の収益力を客観的に評価する

    現在の賃料収入・空室率・修繕履歴をもとに、今後10年間の収支を試算してください。

    計算式の目安:

  • 実質利回り =(年間賃料収入 − 年間費用)÷ 物件価格 × 100
  • 実質利回りが4%を下回るような物件(築古・修繕費大・空室多)は、売却を検討するタイミングかもしれません。

    2. 相続人の生活状況と意向を確認する

  • 不動産管理の時間・知識がある相続人がいるか
  • 収益より現金を必要としている相続人がいないか
  • 将来的に誰かが物件に居住する可能性があるか
  • 相続人全員が「賃貸継続」に合意できている場合は継続、意見が割れる場合は早期売却・共有解消が得策です。

    3. 今後の修繕コストを試算する

    築年数が古い物件は、外壁塗装・屋根防水・給排水管更新・エレベーター改修(マンションの場合)など大規模修繕が近い可能性があります。修繕を行えば入居率回復・資産価値維持につながりますが、多額の費用が必要です。修繕費を相続人全員で負担できるかを事前に確認してください。

    まとめ:早めの意思決定が資産価値を守る

    相続した収益物件は、放置するほど管理状態が悪化し、選択肢が狭まります。まずは不動産会社に査定・相談を依頼し、客観的な物件評価をもとに相続人間で方針を決めることが重要です。

    エムアセッツ株式会社では、仙台市内の収益物件・相続不動産の査定・売却相談を承っています。お問い合わせからお気軽にご相談ください。相続に関する情報はコラム一覧でも多数掲載しています。

    また、現在エムアセッツが管理・所有する物件は物件一覧でご確認いただけます。

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