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相続5分で読めます執筆: 森 信幸代表取締役

仙台の相続登記義務化:2024年施行で不動産所有者が知っておくべき手続きと期限

仙台の相続登記義務化:2024年施行で不動産所有者が知っておくべき手続きと期限

2024年4月1日、相続登記の申請が義務化されました。これまで相続登記は任意であったため、名義変更されないまま放置された不動産が全国的な問題となっていましたが、法改正によって期限内に登記しない場合は過料(罰則)の対象になりました。仙台市内で不動産を所有している方、またはご家族が所有している方は、制度の概要と手続きの流れをしっかり確認しておく必要があります。

相続登記義務化の概要

施行日と対象となる相続

改正不動産登記法は2024年4月1日に施行されました。重要なのは、施行前にすでに発生した相続についても義務化の対象となる点です。すなわち、過去に相続が発生したにもかかわらず名義変更をしていない不動産も、2027年3月31日までに登記を申請する必要があります。

| 相続発生時期 | 登記申請の期限 |

|---|---|

| 2024年4月1日以降に相続が発生 | 相続を知った日から3年以内 |

| 2024年4月1日より前に相続が発生済み | 2027年3月31日まで |

過料について

正当な理由なく期限内に相続登記を申請しない場合、10万円以下の過料が科されます。過料は刑事罰ではなく行政上の制裁ですが、金銭的な負担となるため、できるだけ早めに手続きを進めることをおすすめします。

なお、「正当な理由」として認められる例としては、相続人が多数いて遺産分割協議に長期間を要している場合や、相続人に認知症・精神障害がある場合などがあります。

仙台法務局での申請手続き

申請先

仙台市内にある不動産の相続登記は、仙台法務局(本局)または各支局・出張所に申請します。

  • 仙台法務局(本局): 仙台市青葉区春日町8-8 仙台第3法務総合庁舎
  • 管轄は不動産の所在地によって異なるため、事前に法務局のWebサイトで確認してください。
  • 申請方法

    申請方法は以下の3つから選べます。

  • 窓口申請: 法務局の窓口に直接書類を持参する
  • 郵送申請: 書類を郵送で提出する(書留等の記録が残る方法が望ましい)
  • オンライン申請: 法務省のシステム「登記・供託オンライン申請システム」を利用する
  • 司法書士に依頼した場合はオンライン申請が一般的です。

    相続登記に必要な書類

    遺産分割協議による場合(最も一般的)

    遺産分割協議によって特定の相続人が不動産を取得する場合に必要な書類は以下の通りです。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍を含む)
  • 被相続人の住民票の除票(または戸籍の附票)
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 不動産を取得する相続人の住民票
  • 遺産分割協議書(相続人全員の実印押印)
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書(登録免許税の計算に使用)
  • 戸籍謄本の収集は、被相続人が転籍を繰り返していた場合に複数の市区町村に請求が必要となり、時間がかかることがあります。早めに着手することが重要です。

    登記申請書の作成

    登記申請書は法務局の窓口や法務省のWebサイトから書式を入手できます。記載事項は不動産の表示・相続人の情報・登記の目的などです。書式に慣れていない場合は司法書士に依頼するほうがスムーズです。

    費用の目安

    登録免許税

    相続登記の申請には登録免許税がかかります。計算式は以下の通りです。

    登録免許税 = 固定資産評価額 × 0.4%

    仙台市内の一般的な一戸建てを例に挙げると以下の通りです。

    | 固定資産評価額 | 登録免許税の目安 |

    |---|---|

    | 500万円 | 約2万円 |

    | 1,000万円 | 約4万円 |

    | 2,000万円 | 約8万円 |

    | 3,000万円 | 約12万円 |

    司法書士報酬

    司法書士に依頼する場合の報酬目安は5万〜15万円程度です。不動産の数・相続人の数・戸籍収集の手間などによって変わります。複数の事務所に見積もりを依頼することをおすすめします。

    相続登記申請義務の免除制度(相続人申告登記)

    相続登記の期限内に遺産分割協議がまとまらない場合でも、「相続人申告登記」という簡易な手続きを行うことで、義務違反とならずに済みます。相続人申告登記は、「自分が相続人である」ことを法務局に申告するだけで足り、遺産分割協議書は不要です。

    ただし、相続人申告登記はあくまで義務違反を回避するための暫定的な措置であり、本来の相続登記(所有権移転登記)とは異なります。遺産分割協議がまとまり次第、改めて本登記を申請する必要があります。

    仙台市における相続登記の実態

    仙台市を管轄する仙台法務局の統計では、過去に相続登記が長年放置されていた不動産が一定数存在していました。特に青葉区の旧市街地や宮城野区の住宅街では、高齢の方が所有していた不動産が未登記のまま相続されているケースが見られます。

    相続登記が未了の場合、不動産の売却・担保設定・賃貸借契約など、あらゆる取引が事実上できなくなります。また、相続人が増えるほど(二次相続・三次相続)手続きは複雑化し、費用も増大します。

    まとめ:早めの対応が大切

    相続登記義務化は、所有者不明土地の解消を目的とした重要な制度改正です。仙台市内で相続した不動産をお持ちの方は、以下の点を確認しましょう。

  • 相続発生からどのくらい経っているかを確認する
  • 未登記の不動産がないかを固定資産税の納税通知書や名寄帳で確認する
  • 司法書士や不動産会社に相談して、手続きの段取りをつける
  • 不動産に関するご相談はお問い合わせから承っています。相続登記の完了後に売却・活用をご検討の場合は、不動産売却についてもあわせてご確認ください。相続に関するコラムはコラム一覧でも多数掲載していますので、ぜひご参考ください。

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