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賃貸7分で読めます執筆: 森 信幸代表取締役

ペット可賃貸の退去費用相場と原状回復トラブルを防ぐポイント

ペット可賃貸の退去費用相場と原状回復トラブルを防ぐポイント

ペット可物件の退去費用:一般物件との違い

ペット可の賃貸物件を退去する際、一般物件と比べて退去費用が高くなるケースがほとんどです。その主な理由は「ペット飼育による特有のダメージ」と「入居前から設定されるペット特約」にあります。

一般的な退去費用の相場感として参考にできる数値を示します(あくまでも目安であり、物件の状態や特約内容によって大きく変わります)。

| 間取り | 一般物件の退去費用目安 | ペット可物件の退去費用目安 |

|--------|-------------------|-----------------------|

| 1K・1R | 3〜8万円 | 8〜20万円 |

| 1LDK | 5〜15万円 | 15〜35万円 |

| 2LDK | 8〜20万円 | 20〜50万円 |

| 3LDK | 10〜30万円 | 25〜70万円 |

この大きな差は、壁紙の全面交換・床の傷・においの除去(消臭・脱臭施工)が必要になるケースが多いことによります。


犬と猫で異なる損傷パターンと費用

犬の場合

犬による代表的な損傷パターンと費用目安です。

床の引っかき傷・爪傷

フローリングやクッションフロアへの爪傷は、犬の場合に特に多いダメージです。広範囲にわたる場合は全面交換となり、フローリングの材質・面積によっては10〜30万円以上の費用が発生することがあります。

壁・クロスへのかじり傷

特に子犬の時期に、壁の下部(犬が届く高さ)をかじることがあります。クロスの部分交換で対応できる場合もありますが、傷が広範囲に及ぶ場合は全面交換(1部屋1〜4万円程度)になるケースもあります。

においの除去

犬のにおいは比較的除去しやすいとされていますが、長期間の蓄積や不適切な管理があった場合は専門業者による消臭・脱臭施工が必要になります。費用目安は1LDKで3〜8万円程度です。

猫の場合

猫による損傷は犬より深刻になるケースが多いとされています。

壁・柱への爪とぎ傷

猫は習性として爪とぎをするため、壁・柱・ドア枠などに深い傷がつくことがあります。クロスだけでなく下地ボードまで傷がついた場合は、補修費用が高額になります。

においの除去(マーキング)

去勢・避妊手術を受けていない猫のマーキングによるにおいは、特に除去が困難です。専門業者による高濃度のオゾン処理や光触媒施工が必要な場合もあり、費用は一般的な消臭施工より高くなる傾向があります。1LDKで8〜15万円程度を見込むケースもあります。

ユニットバス・キッチン下の被害

猫が入り込みやすい隙間(ユニットバス下・キッチン下)での毛・においの蓄積は、清掃費用の増加につながります。


国交省ガイドラインとペット特約の関係

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の基本的な考え方

国土交通省が定めるガイドラインでは、通常の生活によって生じる損耗(自然損耗・経年劣化)はオーナー負担、入居者の故意・過失による損傷は入居者負担が基本とされています。

  • オーナー負担の例: 日焼けによるクロスの変色、壁の画びょう穴(日常生活の範囲内)、冷蔵庫下の黒ずみ
  • 入居者負担の例: 壁の大きな穴・キズ、ペットによる傷・においによる損傷、故意・重過失による破損
  • ペット飼育による損傷(引っかき傷・においなど)は「通常の生活の範囲を超えた損傷」と解釈され、入居者負担となるのが一般的です。

    ペット特約の内容と注意点

    多くのペット可物件では、契約時に「ペット飼育に関する特約」が設定されます。主な内容として以下が含まれます。

  • 退去時のハウスクリーニング: ペット対応クリーニングが特約で必須とされることが多い(費用目安:1LDKで3〜8万円)
  • 消臭・脱臭施工の義務付け: においが残存している場合の専門施工(費用:3〜15万円)
  • 壁紙の全面交換義務: においや傷の程度にかかわらず、全面張替えを義務付けるケースがある
  • 追加敷金の設定: ペット飼育分として敷金1〜2ヶ月分の上乗せ
  • 重要なポイント: 特約の内容が「合理的な範囲を超えている」と判断される場合、法的に無効となる可能性があります。ただし裁判で争うのは時間・費用のコストがかかるため、契約前に特約内容をしっかり確認し、不明点は事前に質問することが最善策です。


    入居中にできるトラブル防止策

    爪とぎ・爪傷への対策

    猫の場合:

  • 爪とぎポストを複数設置し、壁・柱の前に配置する
  • 壁の下部(腰壁)に保護シートやアクリルパネルを取り付ける(退去時に取り外せるよう養生テープで固定)
  • 定期的な爪切り
  • 犬の場合:

  • フローリングへの傷を防ぐコーティング剤の使用
  • マットやカーペットを敷いてフローリングへの直接接触を減らす
  • においの管理

  • こまめな換気と空気清浄機の使用
  • ペット専用の消臭剤・消臭スプレーを日常的に使用
  • トイレの場所を固定し、毎日清掃する
  • 粗相した場合はすぐに拭き取り、ペット用消臭酵素スプレーで処理する
  • 写真記録を残す

    入居時に部屋の状態を写真で記録しておくことは、退去時のトラブル防止に有効です。特に壁・床・柱の状態を撮影し、入居前からあったキズは入居直後に管理会社に報告・記録しておきましょう。


    オーナー側から見た「これだけはやってほしい」こと

    ペット可物件を管理するオーナー・管理会社の立場から、入居者に最も徹底してほしいポイントを挙げます。

    1. 匂いの管理を怠らない

    においは建材の奥まで浸透すると除去が非常に困難になります。日常的な換気・消臭管理が、退去時の費用を最小限に抑える最善策です。

    2. 気づいたら早めに連絡する

    設備の破損・汚れの拡大などは早期対応が費用を抑えます。「ちょっとした傷だから」と放置するより、気づいた段階で管理会社に相談することで対処法を一緒に考えられます。

    3. 共用部のルールを守る

    他の入居者への配慮(廊下でのリード着用・エレベーター内でのルール遵守)は、物件全体の評価・他入居者との関係に直結します。

    4. 退去前のセルフクリーニング

    退去前に自身でできる範囲の清掃を行うことで、業者クリーニング費用が抑えられる場合があります(においが残っている場合は逆効果になることもあるため判断が必要です)。


    ペット可物件を選ぶ際の費用を想定した計画

    ペット可物件に入居する際は、退去時の費用を見越した資金計画が重要です。

  • 敷金の確保: ペット特約で敷金が追加される場合、退去時に充当される費用分を確保しておく
  • ペット保険との連動: 一部のペット保険はペット起因の修繕費用に対応するプランもあります(要確認)
  • 飼育年数と費用の関係: 長期入居になるほど壁紙・床の経年劣化が進むため、ペット起因の損傷との切り分けが複雑になることがあります

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    ペット飼育に関するご質問・飼育規約の詳細は内見時にお聞きください。退去費用に関する事前のお問い合わせも受け付けています。

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