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売却6分で読めます執筆: 森 信幸代表取締役

任意売却とは|住宅ローンが払えなくなった場合の選択肢を解説

任意売却とは|住宅ローンが払えなくなった場合の選択肢を解説

「このまま払い続けられない」と感じたら、早めに動くことが大切

住宅ローンの返済が苦しくなるケースは、転職・収入減少・病気・離婚など、誰にでも起こりえます。そんなとき、多くの人が「どうすればいいかわからない」「恥ずかしくて相談できない」と悩んでしまいます。

しかし、返済が止まった状態を放置すると、最終的に「競売」にかけられ、市場価格よりも大幅に低い金額で強制的に売却されてしまいます。そうなる前に知っておきたいのが任意売却という選択肢です。

この記事では、任意売却の仕組み・競売との違い・手続きの流れを詳しく解説します。


任意売却とは

基本の仕組み

任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になった場合に、金融機関(債権者)の同意を得て、市場価格に近い金額で不動産を売却する方法です。

通常、住宅ローンが残っている物件は「抵当権」が設定されており、ローンを完済しないと売却できません。しかし任意売却では、売却代金でローンを一部返済し、残った残債については金融機関と交渉して分割返済の合意を得ることで、抵当権を外してもらうことができます。

任意売却が選ばれる場面

  • 住宅ローンを3〜4ヶ月以上滞納している
  • 離婚後に連帯保証人の関係が残っている
  • 収入減少で今後の返済見通しが立たない
  • オーバーローン(売却金額よりもローン残高が大きい)状態にある

  • 競売との違い

    任意売却と競売の最大の違いは、「売却金額」「生活への影響」「心理的負担」の3点です。

    | 項目 | 任意売却 | 競売 |

    |------|---------|------|

    | 売却価格 | 市場価格の80〜90%程度 | 市場価格の50〜70%程度 |

    | 残債の扱い | 金融機関と分割交渉が可能 | 一括請求される場合あり |

    | 引き渡し時期 | 交渉次第で猶予あり | 強制退去になる場合あり |

    | プライバシー | 非公開で進められる | 競売情報が公開される |

    | 仲介手数料 | 売却代金から支払い可能 | 手数料の概念がない |

    | 引越し費用 | 交渉で捻出できる場合も | 自己負担が基本 |

    | 手続きの主体 | 売主(所有者)が主体 | 裁判所・執行官が主体 |

    競売は、売却価格が低い・強制退去になる・競売情報が公開されるという3つのデメリットが大きく、生活再建の観点から見ても任意売却の方が圧倒的に有利です。


    任意売却のメリット

    市場価格に近い金額で売却できる

    競売では市場価格の50〜70%程度になることが多いですが、任意売却は一般の仲介売却と同じように市場に出すため、80〜90%程度を期待できます。それだけ残債を減らせるため、売却後の負担が軽くなります。

    残債の返済を柔軟に交渉できる

    売却後に残った債務(残債)については、金融機関との交渉次第で月々数万円程度の分割返済に応じてもらえる場合があります。一括請求を避けられることが、生活再建の大きな助けになります。

    引き渡し時期を調整できる

    お子さんの学校の学期末や転居先の準備など、生活の事情に合わせて引き渡し時期を相談できる場合が多いです。競売のような強制的なスケジュールにはなりません。

    仲介手数料・引越し費用を売却代金から賄える

    任意売却の場合、不動産会社への仲介手数料は売却代金から支払う形が取れます。また、引越し費用として一定額を確保することを金融機関に交渉できるケースもあります。

    近隣への情報漏れが少ない

    競売では裁判所のポータルサイトなどに物件情報が公開されますが、任意売却は一般の不動産売却と同じ形で進められるため、近隣への情報漏れが少なくなります。


    任意売却のデメリット・注意点

    金融機関の同意が必要

    任意売却は金融機関の合意なしには進められません。金融機関の判断によっては、「競売の方が回収できる」と判断して任意売却に応じないケースも一部あります。

    信用情報に傷がつく

    任意売却に至るには住宅ローンの滞納が前提となるため、信用情報(いわゆるブラックリスト)に登録されます。その後、5〜10年程度は新たなローンを組みにくくなります。

    任意売却できる期間がある

    住宅ローン滞納から競売申し立て・競売開始までには一定の期間がありますが、競売の入札が始まってしまうと任意売却が難しくなります。滞納が始まったら早めに相談することが重要です。

    残債がゼロになるわけではない

    売却代金でローンの一部を返済しても、残債が残る場合は返済義務が続きます。残債の扱いは金融機関との交渉次第ですが、ゼロになるわけではありません(自己破産などの法的整理と組み合わせることもあります)。


    任意売却の手続きの流れ

    ステップ1:専門業者・弁護士へ相談

    任意売却は、通常の不動産売却と異なる専門知識が必要です。任意売却の実績がある不動産会社や、弁護士・司法書士に相談することが第一歩です。

    ステップ2:金融機関への報告・相談

    現在の返済状況や生活状況を正直に金融機関(銀行・信用金庫など)に伝え、任意売却への同意を求めます。

    ステップ3:物件の査定・売り出し

    市場価格を調査して売り出し価格を決定し、一般の売却と同様に買い主を探します。

    ステップ4:売却代金の配分協議

    売却代金から、抵当権者(金融機関)への返済額・仲介手数料・引越し費用などの配分を協議します。金融機関の合意が取れれば売買契約へ進みます。

    ステップ5:売買契約・引き渡し

    契約締結後、引き渡しを行います。抵当権が抹消され、所有権が買い主に移転します。

    ステップ6:残債の返済計画

    売却後に残った残債については、金融機関と合意した分割返済計画に従って返済します。


    任意売却と自己破産の違い

    任意売却は不動産を売却する手続きであり、自己破産とは別物です。しかし、残債が多い場合や他の借金も抱えている場合は、弁護士に相談して自己破産・個人再生などの法的整理と組み合わせることがあります。

    法的整理を行うかどうかは個々の状況によって異なるため、必ず専門家(弁護士)に相談することをおすすめします。


    仙台市での相談先

    仙台市内には、任意売却に対応できる不動産会社や、法的整理に強い弁護士事務所が複数あります。また、宮城県弁護士会が運営する法律相談センターでは、無料相談(初回)を利用できます。

    一人で抱え込まず、まずは専門家に状況を話してみることが解決への第一歩です。


    まとめ

  • 任意売却は、住宅ローン滞納時に競売の前に取れる有効な選択肢
  • 競売より売却価格が高く、生活への影響を最小限にできる
  • 残債の分割交渉・引き渡し時期の調整など、柔軟な対応が可能
  • ただし信用情報への影響・金融機関の同意が必要という制約がある
  • 早めの相談が、より多くの選択肢を確保することにつながる
  • エムアセッツでは、不動産売却全般に関するお問い合わせを受け付けています。難しい状況での売却についても、専門家と連携しながらサポートしますのでまずはお問い合わせください。

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