不動産を売ったら「税金」と「申告」が必要です
不動産を売却して利益が出た場合、その利益に対して税金がかかります。これを譲渡所得税と呼びます。年間の給与所得とは別に計算し、翌年の確定申告で申告・納付する必要があります。
「不動産を売ったら自動的に税金が引かれる」と思っている方もいますが、そうではありません。売主が自ら計算して申告する義務があります。申告を忘れると、加算税や延滞税のペナルティが発生することもあります。
この記事では、仙台市で不動産を売却した方が知っておくべき税金の仕組みと、確定申告の流れをわかりやすく解説します。
譲渡所得とは何か
計算の基本式
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譲渡所得 = 売却金額 ー(取得費 + 譲渡費用)
```
売却金額:物件を売った金額(手取りではなく売買契約書の金額)
取得費:物件を購入したときの費用の合計
譲渡費用:売却にかかった費用
取得費の注意点:減価償却と概算取得費
建物は減価償却で価値が下がっている
建物は年々減価償却が行われるため、取得費は購入時の価格ではなく、「購入価格から減価償却分を差し引いた金額」を使います。
非事業用(マイホーム)の場合の減価償却率
計算例
仙台市青葉区で2010年に3,000万円(土地1,500万円・建物1,500万円)で購入した木造一戸建てを2026年に売却する場合:
減価償却額 = 1,500万円 × 0.9 × 0.031 × 16年 = 約669万円
建物の取得費 = 1,500万円 ー 669万円 = 831万円
取得費合計 = 土地1,500万円 + 建物831万円 = 2,331万円
取得費が不明な場合:概算取得費5%ルール
「昔に相続した物件で購入価格の証明書類がない」というケースでは、売却価格の5%を取得費として使う「概算取得費」が認められています。
例:3,000万円で売却 → 取得費は3,000万円 × 5% = 150万円
概算取得費を使うと取得費が非常に少なくなるため、譲渡所得が大きくなり税負担が増します。可能な限り購入当時の書類(売買契約書・登記簿謄本・仲介手数料の領収書など)を探すことが大切です。
税率:所有期間で変わる
譲渡所得税の税率は、売却した年の1月1日時点での所有期間によって変わります。
| 所有期間 | 区分 | 所得税 | 住民税 | 合計税率 |
|---------|------|--------|--------|---------|
| 5年以下 | 短期譲渡所得 | 30% | 9% | 39%(※) |
| 5年超 | 長期譲渡所得 | 15% | 5% | 20%(※) |
※復興特別所得税(2037年まで)が加算されるため実際は若干高くなります。たとえば長期の場合、所得税15%に対して復興特別所得税(15% × 2.1% ≒ 0.315%)が加算され、合計約20.315%になります。
3,000万円特別控除とは
マイホーム(居住用財産)を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除できます。これが「3,000万円特別控除」です。
適用条件
適用例
| 項目 | 金額 |
|------|------|
| 売却価格 | 4,000万円 |
| 取得費+譲渡費用 | 2,500万円 |
| 譲渡所得(控除前) | 1,500万円 |
| 3,000万円特別控除 | ▲3,000万円(最大) |
| 課税譲渡所得 | 0円(控除額が所得を上回るため税金ゼロ) |
この例では、特別控除の適用により税負担がゼロになります。
空き家の3,000万円特別控除(相続の場合)
2019年から、相続した親の実家(空き家)を売却する場合にも3,000万円特別控除が使えるようになりました(空き家特例)。ただし耐震性や一定要件を満たす必要があります。詳細は別記事「空き家の3,000万円特別控除」をご参照ください。
10年超所有の軽減税率の特例
マイホームを10年超所有していた場合、課税譲渡所得6,000万円以下の部分について税率が軽減されます。
| 区分 | 通常の長期税率 | 10年超の軽減税率 |
|------|-------------|---------------|
| 6,000万円以下の部分 | 20.315% | 14.21% |
| 6,000万円超の部分 | 20.315% | 20.315% |
3,000万円特別控除と重複して適用できるため、長期所有のマイホームを売る場合は非常に有利な制度です。
具体的な計算例
前提
ステップ1:取得費の計算
建物の減価償却(RC造・11年)
2,300万円 × 0.9 × 0.015 × 11年 = 約341万円
建物取得費 = 2,300万円 ー 341万円 = 1,959万円
取得費合計 = 500万円(土地)+ 1,959万円(建物)+ 92万円(購入時仲介手数料)= 2,551万円
ステップ2:譲渡費用
売却時仲介手数料 110万円
ステップ3:譲渡所得
3,500万円 ー(2,551万円 + 110万円)= 839万円
ステップ4:3,000万円特別控除後
839万円 ー 3,000万円 = 課税所得0円 → 税負担ゼロ
確定申告の手順
申告期限
売却した翌年の2月16日〜3月15日が申告期間です。
必要書類
申告先
住所地の所轄税務署(仙台市なら、たとえば仙台北税務署・仙台南税務署など管轄に応じて)
e-Taxを使うと便利
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(e-Tax)では、画面の案内に従って入力するだけで申告書が作成できます。計算式が複雑な場合は、税理士への相談も有効です。
税金ゼロでも申告は必要
3,000万円特別控除を使って税負担がゼロになる場合でも、確定申告は必要です。申告しないと特例の適用を受けられないほか、申告漏れとして指摘されるリスクがあります。
まとめ
不動産売却の税金は複雑ですが、ポイントを押さえれば自分でも計算できます。
エムアセッツでは、仙台市での不動産売却に関するお問い合わせを受け付けています。税金の試算に必要な情報の整理についても、専門家と連携してサポートしますのでお問い合わせください。
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