総務省の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は年々増加傾向にあり、宮城県・仙台市においても例外ではありません。相続や転勤などで空き家を抱えてしまったものの、「どう活用すればいいかわからない」とお悩みのオーナー様は多くいらっしゃいます。
放置すれば固定資産税の負担だけが続き、建物の老朽化も進みます。しかし適切な方法で活用すれば、毎月の収益を生む資産に生まれ変わらせることができます。
本記事では、仙台市の空き家を収益物件に変える5つの具体的な方法と、活用を後押しする仙台市の補助金・支援制度について詳しく解説します。
仙台市の空き家問題の現状
仙台市内の空き家数は近年増加しており、市では「仙台市空家等対策計画」を策定して総合的な対策を進めています。空き家は大きく以下の種類に分類されます。
特に問題となるのが「その他の空き家」で、管理が行き届かず老朽化が進みやすいタイプです。放置した場合、固定資産税の軽減措置が解除されたり(特定空家等に認定された場合)、近隣への悪影響が生じたりするリスクがあります。
空き家を活用することは、オーナー自身の経済的メリットになるだけでなく、地域の住環境を守ることにもつながります。
方法1: 賃貸物件として貸し出す
空き家活用の中で最もオーソドックスな方法が、賃貸物件として貸し出すことです。
メリット
仙台市での家賃相場の目安
エリアや物件の状態にもよりますが、仙台市内の戸建て賃貸の家賃相場は一般的に以下の水準です(2026年時点の目安)。
| 間取り | 家賃目安(仙台市内) |
|--------|-----------------|
| 3LDK | 8万〜12万円/月 |
| 4LDK | 10万〜15万円/月 |
実施のポイント
リフォーム費用と収益のバランス確認
入居者が見つかりやすい状態に整えるためのリフォームが必要です。最低限のクリーニング・クロス張り替えで済む場合は50万〜100万円程度、水回りのリフォームが必要な場合は200万〜500万円程度が目安です。
管理方法の選択
自主管理か、不動産会社への管理委託(家賃の5〜10%程度)かを選択します。遠方に住んでいる場合は管理委託が現実的です。
サブリース(転貸借)の検討
不動産会社が借り上げて転貸するサブリース方式を使えば、空室でも一定の収入が保証される代わりに、家賃は相場より低く設定されます。
方法2: リノベーションで物件の価値を高める
築年数が経過した空き家でも、リノベーションによって現代のニーズに合わせた魅力的な物件に生まれ変わらせることができます。
リノベーションの主な手法
フルリノベーション
内装・設備をすべて刷新し、築古物件を新築同等の状態に近づける方法。費用は20〜30坪の戸建てで500万〜1,500万円程度が目安ですが、家賃を市場平均より高く設定できる可能性があります。
ポイントリノベーション
キッチン・浴室・トイレなど水回りを中心にリノベーションする方法。費用を抑えつつ入居者にとって重要な箇所を優先的に改善できます。費用目安は200万〜500万円程度。
デザインリノベーション
一般的な賃貸とは差別化したデザイン性の高い内装にすることで、高家賃での賃貸が可能になります。仙台市内でも「おしゃれな賃貸」を求める若い世代の需要は増えています。
リノベーションと収益のシミュレーション例
収益回収のシミュレーションは物件の状態やエリアによって大きく変わるため、事前に専門家に相談することをおすすめします。
方法3: シェアハウスとして活用する
戸建ての空き家は、シェアハウスとして活用することで通常の一般賃貸より高い収益を得られる可能性があります。
シェアハウスの収益構造
通常の一棟貸し(例: 1戸8万円)と比べ、4〜6人が共同居住するシェアハウスでは、1人当たり4万〜6万円の家賃を設定しても総収入は16万〜36万円と大幅に増えるケースがあります。
仙台市でシェアハウスが向くエリア
注意点
シェアハウス運営には入居者管理の手間がかかるほか、建築基準法上の用途変更が必要になるケースもあります。専門的な知識が必要なため、運営実績のある管理会社への相談を推奨します。
方法4: 民泊・短期貸しとして運用する
「住宅宿泊事業法(民泊新法)」に基づく届出を行うことで、Airbnbなどを通じた民泊(短期貸し)運営が可能です。
仙台市での民泊の可能性
仙台市は東北地方の玄関口として観光・ビジネス需要が一定あり、特に仙台駅周辺や青葉区のエリアでは稼働率が高い傾向があります。
民泊のメリットとデメリット
| 項目 | 内容 |
|------|------|
| メリット | 通常賃貸より高い稼働時の単価が期待できる |
| メリット | 繁忙期(七夕まつり・ずんだ観光シーズン等)に収益が上がりやすい |
| デメリット | 住宅宿泊事業法上、年間営業日数の上限は180日 |
| デメリット | 清掃・リネン交換・鍵の受け渡しなどの運営コストが発生する |
| デメリット | 近隣住民とのトラブルリスクがある |
住宅宿泊事業法の届出について
仙台市で民泊を行うには、住宅宿泊事業法に基づく届出(宮城県知事への届出)が必要です。また、マンション・アパートの場合は管理規約で民泊が禁止されているケースが多いため、戸建て空き家向けの選択肢といえます。
方法5: 売却して資産を現金化する
活用のハードルが高い場合や、維持コストの負担が大きい場合は、売却による現金化も有力な選択肢です。
仙台市の不動産売却市場
仙台市は東北最大の都市として不動産需要が安定しており、立地が良い物件は比較的早期に売却できることが多いです。特に地下鉄・JR沿線の物件は需要が高い傾向があります。
売却の方法
仲介売却
不動産会社に仲介を依頼し、市場で買い手を探す方法。市場価格に近い価格での売却が期待できますが、売却まで数ヶ月〜1年程度かかることがあります。
買取
不動産会社が直接買い取る方法。スピーディーに現金化できますが、仲介売却より価格は低くなる傾向があります。老朽化が進んだ物件や、立地が不利な物件に向いています。
空き家バンクへの登録
仙台市が運営する「仙台市空き家バンク」に登録することで、移住・定住希望者とのマッチングを図れます。
仙台市の空き家対策補助金・支援制度
仙台市では空き家の適切な活用・管理を支援するいくつかの制度が設けられています。
令和7年度 特定空家等除却促進補助事業
危険な空き家(特定空家等)の除却(解体)工事を支援する補助金です。
空き家バンクを活用した流通促進
仙台市では空き家の流通を促進するため、空き家バンクへの登録制度を設けています。利活用希望者と空き家所有者のマッチングを行っており、売却だけでなく賃貸での活用も対象です。
相談窓口・専門家の活用
仙台市では空き家に関する相談窓口や、弁護士・司法書士・建築士などの専門家による相談会を実施しています。活用方針が定まらない場合は、まず相談窓口を活用してみましょう。
また、国土交通省では「空き家対策に関する特例措置」として、相続した空き家(被相続人居住用家屋)を売却した際の3,000万円特別控除(令和9年12月31日まで)なども設けられており、税制面の優遇もあります。
活用方法を選ぶ際のポイント
5つの方法のどれが最適かは、物件の状態・立地・オーナー様の状況によって異なります。以下のフローで検討してみてください。
立地が良く、建物状態も良い場合
→ 賃貸転用またはリノベーション後賃貸が最も収益性が高い可能性があります。
立地は良いが、建物が老朽化している場合
→ フルリノベーション + 賃貸、またはシェアハウス転用を検討。費用対効果を慎重にシミュレーションすることが重要です。
郊外・農村部などで需要が限定的な場合
→ 民泊(観光地に近い場合)または売却・空き家バンク登録が現実的な選択肢です。
建物の老朽化が著しく、活用が困難な場合
→ 除却(解体)を検討。補助金の活用で費用を軽減できる場合があります。
まとめ
仙台市の空き家を収益物件に変える5つの方法をご紹介しました。
空き家の活用は、物件の状態・立地・オーナー様のライフスタイルに応じて最適な方法が異なります。エムアセッツでは、仙台市内の空き家活用について、現地調査から収益シミュレーション、売却まで幅広くご相談をお受けしています。
まずはお気軽にご相談ください。
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