専任媒介契約とは——3種類の媒介契約の違いから確認
不動産を売却するとき、売主は不動産会社と「媒介契約」を締結します。媒介契約には3種類あり、それぞれ売主と不動産会社の関係が異なります。
| 契約種類 | 他社への依頼 | 自己発見取引 | レインズ登録義務 | 報告義務 |
|---|---|---|---|---|
| 一般媒介 | 複数社に可 | 可 | 任意(推奨) | 義務なし |
| 専任媒介 | 1社のみ | 可 | 7日以内 | 2週間に1回以上 |
| 専属専任媒介 | 1社のみ | 不可 | 5日以内 | 1週間に1回以上 |
この中で最もよく選ばれるのが「専任媒介」です。売主にとっては1社に絞って任せられる安心感がある一方、不動産会社には法律上の義務が課されます。この義務を正しく理解して活用することが、売主の利益を守る鍵になります。
レインズ登録義務とは何か
レインズ(REINS:Real Estate Information Network System)は、国土交通省が指定する不動産流通機構が運営する物件情報データベースです。全国の不動産会社がこのシステムを通じて物件情報を共有し、買い手を探します。
専任媒介:契約締結後7営業日以内の登録義務
専属専任媒介:契約締結後5営業日以内の登録義務
この義務は宅地建物取引業法第34条の2に定められています。登録後、不動産会社は売主に「登録証明書」を交付しなければなりません。
登録内容を売主自身が確認する方法
レインズ登録後、売主はレインズのIDとパスワードを使って自ら登録内容を確認できます。これが重要な権利です。確認できる主な情報は以下のとおりです。
- 物件情報(面積・価格・築年数・写真など)が正確に登録されているか
- 公開設定が「公開中」になっているか(「非公開」や「業者間限定」になっていないか)
- 登録日時が義務期間内に収まっているか
注意すべき「囲い込み」の見分け方
登録はされているが「他社からの紹介お断り」という意図で業者間で情報を回さない行為(いわゆる囲い込み)は、登録状況だけでは判断しにくい面もあります。しかし以下のような状況が続く場合は、担当者に問い合わせることをおすすめします。
- 内見件数・問い合わせ件数の報告が数週間ゼロ
- 「他社から買いたい方がいる」という連絡が一向に来ない
- 周辺相場と比べて集客が明らかに少ない
定期報告義務とその活用
専任媒介では2週間に1回以上、専属専任媒介では1週間に1回以上の報告が義務付けられています(宅建業法第34条の2第9項)。
報告に含まれるべき内容
- 広告の実施状況(掲載媒体・掲載内容)
- 問い合わせ件数
- 内見件数と反応
- 価格に関する市場の感触
- 今後の活動方針
報告方法は口頭・電話・メール・書面いずれでも構いませんが、後から確認できるようにメールや書面での報告を求めることをおすすめします。報告内容が薄かったり具体的な数字がなかったりする場合は、担当者に「問い合わせ件数を教えてください」「内見後の反応はどうでしたか」と具体的に質問してください。
報告義務が果たされない場合の対応
不動産会社が報告義務を怠った場合、売主は以下の対応が取れます。
1. 担当者に直接改善を求める
まず担当者または支店長に「2週間報告がありませんが、これは義務違反です」と伝えます。多くの場合、これで改善されます。
2. 媒介契約の解除
専任媒介の有効期間は最長3ヶ月です。期間内でも不動産会社側の義務違反があれば、売主は契約を解除できます。解除する場合は書面で通知し、別の会社への依頼も検討できます。
3. 宅地建物取引業者への苦情申し出
都道府県の宅地建物取引業担当窓口(宮城県の場合は宮城県土木部建築宅地課)へ相談・苦情申し出が可能です。
専任媒介を最大限に活かすために
専任媒介契約は、売主が適切に権利を行使することで効果を発揮します。契約締結時には以下を確認・合意しておきましょう。
仙台で不動産売却をお考えの方は、エムアセッツにご相談ください。専任媒介か一般媒介かの選択から、レインズ登録状況の確認方法まで、売主の利益を最優先にご説明いたします。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
仙台の賃貸物件をお探しですか?
エムアセッツでは仙台市内に全棟ペット可・シャーメゾンの高品質賃貸物件を所有・運営しています。
