仙台市内でカフェや飲食店を開業する際の物件取得方法には、大きく分けて「居抜き物件(前テナントの内装・設備を引き継ぐ)」と「スケルトン物件(から物件に内装工事を施す)」の2通りがあります。それぞれのコスト差と注意点を解説します。
仙台の飲食テナント市場の概況
仙台市は東北最大の都市として飲食需要が安定しており、特に青葉区中心部(一番町・錦町・国分町周辺)、宮城野区(仙台駅東口)のテナント需要は旺盛です。コロナ後に空いた物件への出店意欲も回復しており、2026年に入ってからも新規出店の動きが続いています。
居抜き物件の場合
メリット
- 厨房設備(シンク・コンロ・換気扇・グリストラップ等)が残っており、設備費用を大幅に削減できる
- 内装工事の期間が短く、早期オープンが可能
- 前テナントの顧客認知が残っているエリアもある
デメリット
- 前テナントの設備・内装の老朽化リスクがある
- 自分のコンセプトに合わない間取り・動線を強いられることもある
- 「造作譲渡費用(設備一式の引継ぎ費)」が別途かかる場合がある(50〜300万円程度)
居抜き物件の初期費用目安(20〜30坪・仙台市内)
| 費用項目 | 概算 |
|---|---|
| 保証金・敷金(家賃の6〜12ヶ月) | 180〜540万円 |
| 造作譲渡費 | 100〜300万円 |
| 内装改修(一部) | 50〜200万円 |
| 厨房機器購入・修繕 | 30〜100万円 |
| 諸費用(仲介手数料等) | 20〜50万円 |
| 合計 | 380〜1,190万円 |
スケルトン(新規内装)の場合
前テナントの痕跡がなく自由に内装を設計できますが、すべての工事費用が自己負担になります。
新規内装の初期費用目安(20〜30坪)
| 費用項目 | 概算 |
|---|---|
| 保証金・敷金(家賃の6〜12ヶ月) | 180〜540万円 |
| 内装工事(壁・床・天井・サイン) | 300〜800万円 |
| 厨房設備(コンロ・冷蔵庫・製氷機等一式) | 200〜500万円 |
| エアコン・換気設備 | 50〜150万円 |
| 諸費用 | 20〜50万円 |
| 合計 | 750〜2,040万円 |
スケルトン物件は内装の自由度が高い反面、初期投資が居抜きの1.5〜2倍になるケースが多く見られます。
居抜きとスケルトン、どちらを選ぶべきか
どちらが適しているかは、業態や資金計画によって異なります。判断材料としては、以下のような視点での比較が参考になります。
- 業態との相性: 前テナントと近い飲食ジャンル(例えばカフェの跡地でカフェを開業するなど)であれば、居抜きの設備をそのまま活かしやすくなります
- 開業までのスピード: 早期オープンを重視するなら居抜き、内装のコンセプトにこだわりたいなら新規内装が向いています
- 資金計画: 初期費用を抑えたい場合は居抜き、長期的なブランドイメージを優先する場合はスケルトンが選ばれる傾向があります
- 物件の状態: 造作譲渡を受ける設備が老朽化している場合、結果的に修繕費がかさみ、新規内装と大きな差がなくなることもあります
こうした点を総合的に見極めたうえで、事業計画や資金調達の見通しに合わせて選択することが重要です。
仙台の飲食テナント家賃相場(2026年)
| エリア | 20〜30坪の月額家賃目安 |
|---|---|
| 青葉区一番町・錦町(路面) | 20〜50万円 |
| 宮城野区仙台駅東口周辺 | 15〜40万円 |
| 青葉区錦町(路地・2階以上) | 8〜20万円 |
| 郊外・幹線道路沿い | 5〜15万円 |
契約前に確認しておきたいポイント
飲食テナントの契約を結ぶ前には、次のような点を確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。
- 造作譲渡契約の対象範囲(どの設備が含まれるか、故障時の責任の所在はどちらにあるか)
- 前テナントの退去理由(業績不振によるものか、移転によるものかなどは物件のポテンシャルを見極める材料になります)
- 建物の用途区分が飲食店営業に適合しているか
- 給排水・電気容量・ガス設備が、想定する厨房機器の稼働に対応できるか
- 退去時の原状回復義務の範囲(どこまで元の状態に戻す必要があるか)
これらは物件見学の段階で不動産会社や貸主にしっかり確認しておくことが、契約後の想定外の出費や交渉トラブルを避けることにつながります。
開業までの一般的な流れ
飲食テナントの開業準備は、おおまかに次のようなステップで進みます。
- 事業コンセプト・希望エリアの整理
- テナント物件の内見・比較検討
- 賃貸借契約、居抜きの場合はあわせて造作譲渡契約の締結
- 内装工事・厨房設備の設置
- 保健所や消防署など関係機関への届出・手続き
- スタッフ採用・メニュー開発
- プレオープン・グランドオープン
物件が決まってから開業までにかかる期間は、居抜きかスケルトンかによって大きく変わるため、資金計画とあわせて余裕を持ったスケジュールを立てておくことが望ましいです。
エムアセッツの錦町テナント物件について
エムアセッツ株式会社の「レヴール仙台錦町」(青葉区錦町・2025年竣工)にはテナント区画があります。仙台駅から徒歩圏内の新築テナントをお探しの方はテナント募集 レヴール仙台錦町をご覧ください。そのほかの募集区画はテナント募集情報はこちらでまとめて確認できます。
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著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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