シニア世代の賃貸探しが難しい理由
高齢社会が進む日本では、住まいを変えるシニア世代が増えています。子どもの独立後に広い自宅を売却して利便性の高い賃貸に移る方、施設入居前の一時的な住まいを探す方、地方から仙台市内に引っ越してくる方など、事情はさまざまです。
しかし、多くのシニア世代が直面するのが「賃貸物件に入居しにくい」という現実です。家賃滞納リスク・孤独死への懸念・原状回復の問題などがオーナー側の懸念材料となり、審査が通りにくいケースが依然として多く見られます。
この記事では、仙台市内でシニア・高齢者が住みやすい賃貸を見つけるための実践的なコツを解説します。なお、シニア世代全般の基本的な賃貸ガイドについては「シニア世代の仙台賃貸物件探しガイド」もあわせてご参照ください。
バリアフリー物件を見極める具体的なチェックリスト
内見時に確認すべきバリアフリー要素を、場所別に詳しくまとめます。
玄関・廊下
- [ ] 玄関から居室まで段差がほぼない(またはスロープあり)
- [ ] 玄関に腰掛けて靴の脱ぎ履きができるスペースがある
- [ ] 廊下幅が78cm以上(車いす通行のめやす)
- [ ] 廊下に手すりが設置されている、またはビス穴がある(後付け可能)
- [ ] 段差がある場合は1cm以下に収まっている
浴室・トイレ
- [ ] 浴室の入り口段差が2cm以下
- [ ] 浴槽の高さが40cm以下(またぎやすい)
- [ ] 浴室内に手すりがある(横手すり・縦手すり)
- [ ] 浴室の床が滑りにくい素材
- [ ] トイレに手すりが設置されている
- [ ] トイレの開口幅が80cm以上
- [ ] ウォシュレット(温水洗浄便座)付き
居室・建物全体
- [ ] フラットフロア(居室間に段差なし)
- [ ] ドアがレバーハンドル式(握り玉より操作しやすい)
- [ ] 引き戸の採用(開け閉めに力が不要)
- [ ] エレベーターあり(2階以上の場合は必須)
- [ ] エントランスにスロープあり
- [ ] インターホンがカメラ付きで居室から確認できる
エレベーター完備で段差の少ない物件の例としては、シャーメゾン特集で紹介している重量鉄骨造の賃貸マンションが挙げられます。共用部の設計にゆとりがあるため、内見時のチェックポイントを満たしやすい傾向があります。
周辺環境
- [ ] かかりつけ医・内科・整形外科などへのアクセスが良い
- [ ] 買い物施設(スーパー・薬局)が徒歩圏内
- [ ] バス停や地下鉄駅が近い(足腰が弱くなっても通院・外出できる)
- [ ] 坂道が少なく平坦な道が多い
高齢者に理解のある物件・オーナーを探す方法
「高齢者入居可」の物件を検索する
SUUMO・HOME'S・アットホームなどの賃貸ポータルサイトでは「高齢者入居可」「60歳以上入居可」などのフィルターで絞り込みが可能です。また、「シニア歓迎」「バリアフリー」のキーワードでも検索できます。仙台市内では、青葉区上杉エリアや青葉区錦町エリア、宮城野区エリア、若林区荒井エリアにエレベーター付きの重量鉄骨造マンションが点在しており、通院や買い物へのアクセスを重視する方にも選ばれています。
セーフティネット住宅を活用する
「セーフティネット住宅」とは、国土交通省の制度で、高齢者・低所得者・障害者など住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅として登録されたものです。
- 仙台市内にも複数登録あり(国土交通省のセーフティネット住宅情報提供システムで検索可能)
- 家賃補助や改修費補助が受けられる場合がある
- 登録住宅の多くはオーナーが高齢者受け入れに積極的
地域密着型の不動産会社の情報を活用する
地域密着型の不動産会社では、所有物件のバリアフリー対応状況や、これまでの高齢者の入居実績を把握していることが多くあります。ポータルサイトだけでは分からない設備の詳細は、各社の窓口へ問い合わせることで確認できる場合があります。エムアセッツの所有物件一覧はこちらからも、エレベーターの有無や築年数などの基本情報を確認いただけます。
告知義務(心理的瑕疵)とシニア入居の関係
賃貸での告知義務とは
過去に賃貸物件で死亡事故(孤独死・自殺・事件)があった場合、オーナー・管理会社は入居希望者に対してこれを告知する義務があります(宅地建物取引業法の重要事項説明)。
ただし、告知の期間については国土交通省のガイドライン(2021年策定)があり、自然死(老衰・病死)の場合は原則3年経過後は告知不要となっています。
高齢者が気にすべき点
シニア世代が自然死(病死・老衰)でお亡くなりになるケースは、法的には「自然死」として扱われ、将来の入居者への告知義務が比較的短期間で消滅します。一方で、自殺・他殺・特殊清掃が必要だった場合は長期にわたる告知義務が残ります。
- 自然死であっても「孤独死」の場合は現場の状況によって判断が異なる
- 特殊清掃が必要な状態での発見は、告知義務の対象になる可能性がある
孤独死リスクへの懸念からオーナーが高齢者入居を断る背景にはこのような事情がありますが、見守りサービスへの加入・緊急連絡先の確保・保証会社の利用などで解消できるケースも多くあります。
孤独死リスクへの対策で審査通過率を上げる
見守りサービスへの加入
見守りサービスに加入していることを提示すると、オーナーの不安を解消する効果があります。
主なサービスの種類:
- センサー型:人感センサーで毎日の生活行動を自動確認。反応がない場合に家族へ通知
- 訪問型:週1〜2回の定期訪問。地域包括支援センター・民生委員なども含む
- ICT型:スマートフォンアプリ・LINE・タブレット通話での定期安否確認
仙台市では各区に地域包括支援センターが設置されており、無料または低額で相談・サポートを受けられます。
保証会社の活用
連帯保証人を準備できないシニア世代でも、保証会社を利用することで入居審査を通過しやすくなります。高齢者向けプランを持つ保証会社もあり、月額500〜1,000円程度の保証料で利用できるケースがあります。
身元保証サービスの活用
NPO法人や社会福祉法人が提供する「身元保証サービス」では、入居保証・緊急時の連絡・死後の手続き代行などを一括で引き受けてくれます。家族が遠方にいる場合や、子どもがいない方に特に有効です。
仙台市のシニア向け住宅支援制度
仙台市高齢者住宅確保支援事業
仙台市では、住宅確保に困難を抱える高齢者向けの支援事業を行っています。詳細は仙台市各区の高齢者健康福祉課にご確認ください。
住宅改修費の補助制度
介護保険を利用したバリアフリー改修(手すり設置・段差解消など)に対する補助制度があります。賃貸住宅の場合はオーナーの同意が必要ですが、費用の一部が助成されることで、オーナーとのリフォーム交渉をスムーズに進められることもあります。
まとめ
仙台でシニア世代が住みやすい賃貸を見つけるためには、バリアフリー設備の確認、高齢者に理解のある物件・オーナー選び、見守りサービスや保証会社の活用という3つの軸で取り組むことが有効です。
また、告知義務の知識を持っておくことで、物件選びの際に適切な判断ができます。
エムアセッツでは、エレベーター完備のシャーメゾン特集物件をはじめ、バリアフリー設備を備えた所有物件一覧はこちらを公開しています。設備の詳細についてはお問い合わせはこちらよりご確認いただけます。物件探し全般でよくいただくご質問はよくある質問にまとめていますので、あわせてご参照ください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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