なぜ仙台の賃貸で窓性能が重要なのか
仙台市は東北地方の中でも比較的温暖な都市ですが、冬季の気温は最低気温が氷点下になる日も多く、暖房需要が高い寒冷地です。賃貸物件の断熱性能において、窓・サッシは最も熱が逃げやすい箇所のひとつです。
住宅の熱損失(冬に室内の暖かさが逃げる経路)のうち、窓からの損失は全体の約48〜58%を占めると言われています(一般社団法人板硝子協会データ参照)。窓性能の良い物件を選ぶだけで、冬の暖房費を大幅に削減できます。
また、仙台の冬には結露問題がつきもので、窓ガラスや枠に水滴が付き、カビの原因となることがあります。このカビが健康被害につながったり、退去時の原状回復費用が高額になる原因にもなります。
本記事では、窓・サッシの種類と性能の違い、仙台の賃貸物件を選ぶ際のチェックポイントを解説します。
窓・サッシの主な種類と性能比較
アルミサッシ(シングルガラス)
最も多くの旧来型物件に使われているタイプです。アルミは熱を伝えやすい素材であるため、冬場は窓枠自体が冷たくなり、結露が発生しやすいです。
断熱性能は低く、室内の暖かい空気が窓周辺で急速に冷やされるため、窓際は冷えを感じやすいです。仙台の冬では、アルミサッシ・シングルガラスの物件は暖房費が高くなる傾向があります。
ただし、築古物件(1980年代以前建築)に多く、家賃設定が低めなケースも多いため、コスト重視で短期居住であれば選択肢に入ります。その際は暖房費込みのトータルコストで比較することが重要です。
アルミ樹脂複合サッシ(ペアガラス)
アルミの強度を外側に活かしながら、室内側を熱伝導率の低い樹脂にした複合素材のサッシです。ガラスは複層(ペアガラス)で、2枚のガラスの間に乾燥空気や不活性ガス(アルゴンガスなど)を封入することで断熱性能を高めています。
アルミサッシ・シングルガラスに比べて断熱性能が大幅に向上し、結露も起きにくくなります。仙台市内の2000年代以降に建設されたマンションやアパートでは採用率が高く、一般的な断熱仕様といえます。
暖房費の節約効果も実証されており、シングルガラスからペアガラスに変わるだけで冬季の暖房費が10〜20%削減できるケースがあります。
樹脂サッシ(ペアガラス・トリプルガラス)
サッシ全体を熱伝導率の低い樹脂素材で構成したタイプです。北海道や東北の高断熱仕様住宅で多く採用されています。アルミと比べて断熱性能が著しく高く、窓枠の結露もほぼ解消されます。
ガラスについてもペアガラスに加えて、3枚のガラスを組み合わせたトリプルガラスを採用した高断熱物件も増えています。特に新築物件や断熱等級の高い物件(等級5〜7)では樹脂サッシ・トリプルガラスの採用例が増えています。
仙台市内の賃貸物件で樹脂サッシが標準装備になっているケースはまだ多くありませんが、ZEH水準や高断熱仕様を謳うシャーメゾンや高スペック賃貸マンションでは採用されています。
内窓(二重窓・インナーサッシ)
既存の窓の内側に追加で設置する窓のことです。既設のアルミサッシはそのままに、樹脂製の内窓を取り付けることで二重構造にします。後付けで設置できるため、築古物件の断熱改修によく使われます。
仙台市内でも「内窓後付け工事済み」の物件を見かけることがあります。内窓の設置により、断熱性能・防音性能が大幅に向上し、光熱費と結露を改善できます。
ただし、賃貸入居者が自費で内窓を設置することは原則として管理会社・オーナーの許可が必要です。設置後に退去時の原状回復問題が生じる場合があるため、事前に確認することが重要です(国土交通省のガイドラインでは、内窓設置は造作として扱われることがある)。
物件選びで窓性能を確認するチェックポイント
内見時に確認すること
窓の種類を確認する: 窓を観察して、サッシが「アルミのみ(シルバーカラー)」か「樹脂複合(白やグレーの枠)」か確認します。ガラスが1枚か2枚かを判別するには、外光を反射させた際に複数の反射が見えるかどうかで確認できます(ペアガラスは2つの反射が重なって見える)。
窓の気密性を確認する: 窓を閉めた状態で手をかざして冷気が入ってこないか確認します。仙台の冬季内見では特に有効なチェックです。
結露跡を確認する: 窓枠や壁紙の下部に黒ずみやカビの跡がないか確認します。これは過去に結露が多く発生していたサインです。
北向き・西向きの窓に注意する: 仙台の冬は北西からの季節風が強く、北向き・西向きの窓は特に冷え込みやすいです。メインの居住スペース(寝室・リビング)が北向き・西向きの窓のみの場合、アルミサッシの物件は暖房費が高くなりやすいです。
物件スペックシートで確認すること
物件資料に「断熱等級」や「開口部仕様」が記載されている場合は確認します。「断熱等級4以上」「ペアガラス採用」「樹脂サッシ」などの記載があれば、一定の窓断熱性能が期待できます。
入居後の工夫:窓断熱を強化する方法
賃貸物件の窓性能が低くても、入居後にいくつかの工夫で断熱効果を高めることができます。
断熱カーテン・断熱ブラインドの活用
窓用の断熱カーテン(厚手のドレープカーテン・遮熱・断熱加工済みカーテン)を使用することで、窓から入る冷気を緩和できます。床まで届く丈のカーテンを選ぶと効果が高くなります。
断熱フィルム・プチプチシートの貼り付け
ホームセンターで入手できる窓用断熱フィルムや気泡緩衝材(プチプチ)を窓ガラスに貼ることで、ガラス面の断熱性能を簡易的に向上させられます。貼り方によっては退去時に跡が残る場合があるため、賃貸対応製品(水貼り・剥がせるタイプ)を選びましょう。
隙間テープの活用
窓枠と窓ガラスの間の隙間から冷気が入る場合、隙間テープを貼ることで気密性を改善できます。退去時に取り外し可能なタイプを選びます。
まとめ:窓・サッシ性能は仙台の賃貸選びで要確認
仙台の冬は暖房費に直結するため、窓・サッシの断熱性能は物件選びで重要な判断基準のひとつです。アルミサッシ・シングルガラスの物件は家賃が安くても光熱費が高くなりやすく、トータルコストで損する可能性があります。
内見時には「サッシの素材・ガラスの枚数・結露跡の有無」を必ず確認し、断熱性能の高い物件を選ぶことが長期的な生活費削減につながります。
エムアセッツが管理・仲介する仙台市内の物件では、各物件の設備仕様について詳しくご案内しています。窓性能を含めた快適性重視の物件をお探しの方は、お気軽にご相談ください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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