不動産投資ローンの借り換えとは
不動産投資ローンの借り換えとは、現在利用している金融機関の投資ローンを、より有利な条件(金利・返済期間・融資額等)の別の金融機関ローンに切り替えることです。住宅ローンと同様に、金利差が一定以上あれば借り換えによって総返済額を大幅に削減できる可能性があります。
仙台でアパートやマンションを投資物件として所有しているオーナーの中には、5〜10年以上前に調達したローンをそのまま継続しているケースも多く、金利の見直しによって毎月の返済額を下げられる可能性があります。
不動産投資ローンの借り換えが住宅ローンと異なる点
不動産投資ローンの借り換えは、自宅の住宅ローン借り換えと比較して、以下の点で条件や審査が異なります。
| 項目 | 住宅ローン借り換え | 投資ローン借り換え |
|---|---|---|
| 金利水準 | 変動1〜2%台が中心 | 変動2〜4%台が多い |
| 審査基準 | 申込者の収入・返済能力 | 物件の収益性+申込者の属性 |
| 融資可能額 | 年収の7〜10倍程度 | 物件の担保価値・利回りによる |
| 商品の選択肢 | 豊富(フラット35含む) | 限定的(一般銀行・信用金庫等) |
投資ローンは融資対象が「収益物件」であるため、審査では物件の稼働状況(入居率・賃料収入)が重視されます。
借り換えを検討すべきタイミングと条件
金利差1%以上が目安
一般的に借り換えが有効とされる条件は、現在の適用金利と借り換え先の金利の差が1%以上あることです。これに加えて、ローン残高と残返済期間が一定以上あることが前提となります。
例えば、ローン残高3,000万円・残期間15年で金利が1.5%下がれば、15年間の利息削減額は150万〜200万円規模になります。借り換えにかかる費用(後述)を差し引いても、メリットが出る計算になります。
借り換え費用の目安
借り換えには以下のコストが発生します。
| 費用項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 繰上返済手数料(現ローン解約) | 0〜30万円(固定金利は高い) |
| 事務手数料(新ローン) | ローン額の1〜3%(100万〜200万円) |
| 保証料(新ローン) | ローン額の1〜2%(必要な場合) |
| 抵当権抹消・設定費用 | 15万〜30万円(登記費用含む) |
| 審査・諸手続き費用 | 2万〜5万円 |
合計で100万〜300万円程度かかることが多いため、削減できる利息総額と比較して採算が合うかを確認することが必要です。
借り換え先の金融機関の選び方
仙台・宮城で投資ローンを扱う金融機関
投資ローンの借り換えを受け付けている主な金融機関の種類は以下の通りです。
- 地方銀行(七十七銀行・仙台銀行等):地元の物件情報に強く、条件が柔軟な場合がある
- 信用金庫(仙台信用金庫等):小規模物件・地元密着案件に積極的
- 大手都市銀行(三菱UFJ・三井住友・みずほ):条件が厳しいが金利は低い
- ノンバンク系(オリックス・SBIアルヒ等):物件の属性審査が柔軟な場合あり
金融機関によって「どういう物件・オーナーに融資するか」の方針が異なります。まず複数機関に相談し、条件を比較することが重要です。
金利交渉のポイント
現在の取引先銀行への交渉(プライシング交渉)
借り換えを申し込む前に、現在の融資銀行に「金利の引き下げ交渉」を行う方法もあります。他行の低金利商品を提示した上で「借り換えを検討している」と伝えることで、金利引き下げに応じる金融機関もあります。
交渉が成功すれば、借り換えの手続きコストなしで金利が下がる可能性があります。
交渉材料として使えるもの
- 他行からの借り換えシミュレーション(金利・条件)
- 物件の入居率・賃料収入の安定実績
- 他の物件の融資実績・返済状況の良さ
- オーナー自身の年収・自己資本の増加
固定金利 vs 変動金利の選択
借り換え時には金利タイプも再選択できます。
- 変動金利:現状では低い水準だが、金利上昇リスクがある
- 固定金利:返済額が確定するが、変動より高い水準になることが多い
2025〜2026年にかけて日本銀行の金融政策正常化が進む中、変動金利の上昇リスクが現実味を帯びています。長期保有予定の物件は固定金利で安定させる選択も検討に値します。
借り換えシミュレーション例
前提条件
- ローン残高:5,000万円
- 残返済期間:20年
- 現在の金利:3.5%(変動)
- 借り換え先金利:2.0%(変動)
- 借り換えコスト:200万円
月額返済の変化
| 金利 | 月額返済額 | 20年間の総返済額 |
|---|---|---|
| 現在(3.5%) | 約29万円 | 約6,960万円 |
| 借り換え後(2.0%) | 約25万円 | 約6,060万円 |
差額:月約4万円 × 240か月 = 約960万円の利息削減
借り換えコスト200万円を差し引いても、760万円のネット削減効果が得られる計算になります。
借り換え審査を通過するためのポイント
投資ローンの借り換え審査では、以下の点が重視されます。
物件の稼働状況
- 入居率:直近6〜12か月の平均入居率80〜90%以上が目安
- 賃料収入の安定性:長期入居者が多く、賃料が安定していること
- 修繕積立・管理状態:適切に管理されていることを示す
オーナー自身の属性
- 年収・勤務先・自己資本(資産状況)
- 既存ローンの返済実績(延滞がないこと)
- 他の物件の保有状況・借入状況
物件価値(担保評価)
借り換え先の銀行が物件を担保として評価します。仙台の物件の場合、エリア・築年数・構造によって担保評価額が異なります。地元の金融機関は仙台の不動産市場に詳しいため、大手都市銀行より高い担保評価を得られるケースがあります。
借り換えに向かないケース
以下の状況では借り換えが難しいまたは不利になる場合があります。
- ローン残高が少ない(残高1,000万円未満):コストに見合わない
- 残返済期間が短い(5年以下):利息削減効果が小さい
- 物件の入居率が低い(50%以下):審査通過が困難
- 繰上返済手数料が高い固定金利ローン期間中:解約コストが大きい
まとめ
不動産投資ローンの借り換えは、適切なタイミングと条件の下で実施すれば、数百万〜数千万円規模の返済額削減が可能な有効な手段です。まずは現在のローン金利と他行の条件を比較し、借り換えコストを含めた試算を行うことから始めましょう。
現在の融資銀行への金利交渉も、借り換えと並行して検討する価値があります。特に返済実績が良好なオーナーは交渉力を持っています。
仙台での不動産投資・ローン相談については、エムアセッツへのお問い合わせはこちらからお気軽にご相談ください。金融機関の紹介や条件比較のサポートも対応しております。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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