「音問題」は賃貸トラブルの最多原因
管理会社へのクレームのなかで最も多いのが騒音・防音に関するトラブルです。上階の足音、隣室の会話・テレビ音、早朝の生活音……。これらが気になり始めると毎日のストレスになり、最終的に早期退去につながることも少なくありません。
賃貸物件の防音性は建物の構造によって大きく異なります。構造を理解したうえで物件を選ぶことが、音トラブルを防ぐ最大のポイントです。仙台への転勤で物件探しをしている方は仙台転勤ガイドも参考にしてください。
構造の種類と防音性の基礎知識
遮音等級(L値)とは
床衝撃音の遮音性能を示す指標がL値(エルち)です。数値が小さいほど防音性能が高く、L-45以下が「優れた防音性」、L-65以上は「音が聞こえやすい」水準とされています。
一般的な目安は以下のとおりです。
| L値 | 評価 | 状態 |
|---|---|---|
| L-40以下 | 優 | ほぼ聞こえない |
| L-45 | 良 | 気にならないレベル |
| L-50 | 可 | 椅子の引き摺り音は聞こえる |
| L-55 | やや不可 | 少し気になる |
| L-60 | 不可 | 生活音が聞こえる |
| L-65以上 | 劣 | 足音・話し声が筒抜け |
壁・天井の遮音性を示す指標としてはD値もあります。D値は数値が大きいほど遮音性が高く、D-50以上が「話し声が聞こえない」水準です。
構造別の防音性能比較
木造(木軸工法・2×4工法)
遮音等級の目安: L-70〜L-75程度
木造建築は軽量で施工コストが低い反面、床・壁の密度が低く振動が伝わりやすいのが特徴です。隣室の話し声・足音・夜間の物音が聞こえやすく、防音性能は構造のなかで最も低いグループに位置します。
ただし、2×4工法(ツーバイフォー)やモノコック構造の木造は剛性が高く、通常の木軸工法よりやや防音性が改善されています。内壁に防音材を追加したり、床に吸音マットを敷いたりすることでも補完できます。
仙台の家賃帯: 1K(20〜25m²)で3.5〜5.5万円前後
軽量鉄骨造
遮音等級の目安: L-60〜L-65程度
大東建託・積水ハウス(ビーレガス)・レオパレスなどが多用する構造です。木造より剛性が高く壁の密度も上がりますが、床スラブ(コンクリート床)がないため上下階への振動・衝撃音の伝達が起きやすい構造です。
走り回る子どもの足音・椅子を引く音・ドアを強く閉める音などが下階に伝わりやすく、上下階トラブルが起きやすい水準といえます。
仙台の家賃帯: 1LDK(40〜50m²)で6.5〜9.0万円前後
重量鉄骨造
遮音等級の目安: L-55〜L-60程度(物件による)
柱・梁に厚み6mm以上の鋼材を使用する構造で、建物全体の剛性が格段に上がります。床にコンクリートスラブを組み込めるため、軽量鉄骨よりも振動の伝達が抑えられます。
積水ハウスのシャーメゾンでは独自のシャイド55という床遮音システムを標準採用しており、上階からの床衝撃音を一般的な鉄骨造の約1/2に低減します。上位仕様のシャイド50は、RC造マンションレベルの床遮音性能とされています。
仙台の家賃帯: 1LDK(40〜50m²)で8.0〜12.0万円前後
RC造(鉄筋コンクリート)
遮音等級の目安: L-50〜L-55程度
コンクリートを型枠に流し込んで固めるRC造は密度が高く、振動・音の伝達が抑えられます。マンションの多くがRC造で、高い防音性が期待できます。ただし設計・施工品質によって実際の遮音性能にはばらつきがあり、「RC造でも音が気になった」という事例もゼロではありません。
コストが高いため家賃も高めになりますが、防音性の安定感という点ではトップクラスです。
仙台の家賃帯: 1LDK(40〜55m²)で9.0〜14.0万円前後
参考: 積水ハウス 高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)」
構造別の防音性・家賃まとめ
| 構造 | 遮音等級(L値)目安 | 防音評価 | 1LDK家賃目安(仙台) |
|---|---|---|---|
| 木造 | L-70〜75 | 低い | 6.0〜8.0万円 |
| 軽量鉄骨 | L-60〜65 | やや低い | 6.5〜9.0万円 |
| 重量鉄骨(シャイド55) | L-55 | 高い | 8.0〜12.0万円 |
| RC(鉄筋コンクリート) | L-50〜55 | 高い | 9.0〜14.0万円 |
参考: 積水ハウス 高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)」
シャーメゾン重量鉄骨の「シャイド55」とは
積水ハウスが独自開発したシャイド55は、上階からの床衝撃音を一般的な鉄骨造の約1/2に低減する高遮音床システムです。
シャイド55の仕組み
- ダイナミックダンパーを組み込んだ天井下地(特許技術): 上階からの振動を天井側で抑える
- 天井防振吊り金具(特許技術): 天井に振動を伝えにくくする
- 床重量と天井下地の防振工法の組合せ(特許技術): 重量床衝撃音(LH)と軽量床衝撃音(LL)の両方に対応
これらの技術によって、一般的な鉄骨造の物件より床衝撃音が伝わりにくくなっています。シャーメゾンの詳しい特徴はシャーメゾン特集もご覧ください。
参考: 積水ハウス 高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)」
防音性以外の構造別の特徴
耐震性
重量鉄骨・RCはともに高い耐震性を持ちます。仙台は2011年の東日本大震災を経験しており、耐震性能は入居者の関心が高い項目のひとつです。重量鉄骨造は鋼材の粘り強さによって大きな揺れにも変形しながら倒壊を防ぐ特性があります。
断熱性
RC造は熱容量が大きく夏涼しく冬暖かい傾向がありますが、外断熱の施工品質によって差が出ます。シャーメゾン重量鉄骨は「次世代省エネルギー基準」を満たす断熱仕様が標準で、仙台の冬の暖房コスト削減にも寄与します。
耐久性・資産価値
重量鉄骨・RCは適切なメンテナンスを前提に50〜60年以上の耐用年数が期待できます。木造・軽量鉄骨は法定耐用年数が短く(木造22年、軽鉄19年)、長期保有での資産価値維持には不利です。
どの構造を選ぶべきか:ライフスタイル別のおすすめ
騒音に敏感・上下階のトラブルを避けたい方
→ 重量鉄骨(シャイド55採用物件)またはRC造を選択しましょう。家賃は上がりますが、精神的な安定感が大きく異なります。
子育て世帯・ペット飼育の方
→ 重量鉄骨を優先しましょう。子どもが走り回る音や犬の足音が階下に伝わりにくく、ご近所トラブルのリスクを減らせます。ペット可物件を探している方はペット可物件一覧もご確認ください。
コスト最優先の単身者
→ 木造・軽量鉄骨でもコルクマットや防音マットを敷くことで一定の補完ができます。ただし上階住民の生活スタイルによっては音が気になる可能性があります。
長く住む予定がある方
→ 耐久性・資産価値の観点から重量鉄骨またはRC造が安心です。
エムアセッツのシャーメゾン物件:防音に自信がある理由
エムアセッツが仙台市内で所有する6棟のシャーメゾン(積水ハウス施工)は、すべて重量鉄骨造です。青葉区上杉エリアのシャーメゾンロイヤル上杉(シャーメゾンプレミア)のほか、青葉区錦町エリアや宮城野区エリアにも物件があります。積水ハウスはシャイド(シャイド55・シャイド50など)をシャーメゾンに採用していますが、採用グレードは物件により異なります。
防音性・耐震性・設備水準のバランスを重視したい方は、所有物件一覧はこちらから現在の空室情報をご確認ください。シャイド55の技術詳細についてはシャイド55の技術解説コラムもご参照ください。
参考: 積水ハウス 高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)」
まとめ
木造・軽量鉄骨・重量鉄骨・RCの防音性能は、L値で比べると10〜25ポイントの差があります。家賃帯では重量鉄骨がRCより1〜2万円安い傾向があり、コストパフォーマンスの高さが際立ちます。
シャーメゾン重量鉄骨(シャイド55)は「防音性の高さ」と「手ごろな家賃」を両立した選択肢として、仙台市内では特に評価が高い物件タイプです。音環境を重視する方は、構造と遮音等級を必ず確認してから物件を選ぶようにしましょう。他の構造・設備に関するコラムは不動産コラム一覧、住まい選びで迷った点はよくある質問もあわせてご覧ください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
仙台の賃貸物件をお探しですか?
エムアセッツでは仙台市内に全棟ペット可の高品質賃貸物件(シャーメゾン6棟・D-ROOM1棟)を所有・運営しています。
