「親から相続した実家をそのままにしている」「転居後の旧宅を売れずにいる」――仙台市内でも空き家の放置問題が深刻化しています。2023〜2024年に改正された空き家特措法の影響で、放置リスクはこれまで以上に高まっています。
2023〜2024年空き家特措法改正の主なポイント
「管理不全空き家」の新設
2023年の改正で「特定空き家」に加えて「管理不全空き家」という新しいカテゴリが設けられました。特定空き家は「著しく危険な状態」が要件でしたが、管理不全空き家は「そのまま放置すれば特定空き家になるおそれがある」ものが対象となり、より早い段階での行政介入が可能になっています。
管理不全空き家に認定された場合のリスク
- 市区町村からの「指導・勧告」を受ける
- 勧告を受けると「住宅用地特例」の適用対象外となる → 固定資産税が最大6倍に
- さらに改善が見られない場合、措置命令・行政代執行へ進む可能性
固定資産税への影響
空き家特措法の「勧告」を受けると、住宅用地特例(固定資産税が200㎡以下の部分で6分の1に軽減される特例)が外れます。
具体例
- 土地評価額1,000万円・木造戸建て(100㎡以下の宅地)
- 住宅用地特例あり: 固定資産税 約1,666円/年(1,000万円 × 6分の1 × 1.4%)→ 実際は建物分等を含め約2.3万円程度
- 住宅用地特例なし: 固定資産税 約14万円/年(1,000万円 × 1.4%)→ 最大6倍の増税
勧告を受けると、年間10万円以上の税負担増加になるケースも珍しくありません。
法的責任(損害賠償・管理義務)
空き家から発生した損害について、所有者が損害賠償責任を負うケースがあります。
- 倒壊・外壁落下: 通行人に怪我をさせた場合、工作物責任(民法717条)で所有者が責任を負う
- 不法侵入・犯罪の温床: 無施錠の空き家が犯罪利用されると管理責任が問われる場合がある
- 火災: 老朽化した電気配線からの出火で隣家に類焼した場合、注意義務違反として賠償責任が生じることもある
2026年時点の仙台市の空き家対策
仙台市は空き家バンク制度の整備・補助金制度のほか、空き家専門の相談窓口(住宅政策課)を設置しています。また、市が指定する「空家等管理活用支援法人」を通じて専門的なサポートを受けることも可能です。放置による固定資産税増額や法的リスクを踏まえると、早い段階で方針を決めておくことが結果的に負担を軽くします。
早期対処のすすめ
| 状況 | 推奨アクション |
|---|---|
| 居住者がいない・近く撤去予定なし | 空き家バンク登録 or 売却検討 |
| 築古・老朽化が進んでいる | 耐震診断 + リノベーション or 解体判断 |
| 相続発生・共有名義あり | 相続登記・名義整理を優先 |
| 遠方に住んでいて管理できない | 管理代行サービスの検討 |
2024年4月から相続登記が義務化されており、相続で取得した不動産の名義変更は3年以内が義務です。放置し続けると過料の対象になります。
売却を検討する場合は、まず売却の流れや費用感を把握しておくと判断がしやすくなります。不動産売却ガイドで仙台市内の売却プロセスを確認できるほか、売買物件情報はこちらから現在の売買物件の動向も参照可能です。エムアセッツでは売却のお問い合わせを受け付けており、地元の信頼できる仲介会社である株式会社松栄不動産をご紹介しています。詳しくはお問い合わせはこちらからご確認ください。
空き家対策・活用方針については不動産コラム一覧の関連記事もあわせてご参照ください。仙台市の不動産に関する詳細情報は会社概要でご確認いただけます。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
空き家の処分・活用をお考えですか?
空き家の売却・買取・活用方法についてお問い合わせを受け付けています。
