コロナ禍を経てテレワークが日常化した現在、「在宅勤務のしやすさ」は[賃貸物件選](/column/sendai-jukensei-ronin-chintai-yobikou-daigaku-eria)びの重要な条件のひとつになっています。しかし、実際に入居してから「回線が遅くてオンライン会議が途切れる」「隣の音が気になって集中できない」といった失敗を経験する方も少なくありません。本記事では、リモートワーカーが物件を選ぶ際に確認すべき条件を、インターネット環境・防音・間取りの3軸で詳しく解説します。
インターネット回線環境の確認ポイント
在宅勤務で最も重要なインフラがインターネット回線です。ビデオ会議・クラウドツール・大容量ファイルのやり取りが日常化した現在のリモートワーク環境では、回線の速度・安定性が仕事のパフォーマンスに直結します。
光回線(マンション型)vs 独自回線
マンション・アパートでのインターネット環境には大きく2種類あります。
マンション光回線(共有型)
ビル全体に引き込んだ光回線を入居者で共有する方式。家賃に含まれている「インターネット無料」物件の多くがこれに該当します。通信速度は共有人数・時間帯によって大きく変動し、テレワークに支障が出るケースがあります。特に日中の業務時間帯に速度が低下する「輻輳(ふくそう)」問題が起きやすいです。
個別光回線(専有型)
住戸に単独で光回線を引き込む方式。NTT・auひかり・ソフトバンク光などのサービスを個人契約します。月額4,000〜6,000円程度の費用がかかりますが、速度の安定性が高く、テレワークの安定した通信基盤として最も信頼性が高い選択肢です。
回線速度の目安
| 用途 | 推奨速度(下り) |
|---|---|
| Zoom・Teams(HD画質) | 2.5Mbps以上 |
| 4K動画配信・大容量DL | 25Mbps以上 |
| 快適なテレワーク全般 | 100Mbps以上(実効値) |
物件のインターネット広告に「最大1Gbps」と書いてあっても、実効速度は大幅に下がることがほとんどです。内覧時に管理会社へ「共有型か専有型か」「昼間の実効速度はどの程度か」を確認しましょう。可能であれば実際に速度計測アプリ(fast.comなど)で現地測定すると確実です。
Wi-Fiルーターの設置場所
光回線の終端装置(ONU)とルーターの設置位置によって、書斎・ワークスペースでのWi-Fi電波強度が変わります。コンクリート壁の多いRC造マンションでは電波が届きにくい場合もあるため、仕事部屋への有線LAN接続(LANポートの有無)や中継器の追加が必要かどうかも確認しておきましょう。
防音性能の確認ポイント
在宅勤務中、外部からの騒音は集中力を大きく削ぎます。また、オンライン会議で話す自分の声が隣室や上下階に漏れることへの配慮も重要です。
建物構造別の防音性
RC(鉄筋コンクリート)造
コンクリートが音を遮断するため、木造・軽量鉄骨造と比べて遮音性が高いです。ただし、コンクリートスラブ(床)の厚みや施工品質によって差があります。
鉄骨造(重量・軽量)
重量鉄骨は比較的遮音性が高いですが、軽量鉄骨造は木造に近い遮音性能のものも多いです。シャーメゾン(積水ハウス)などの大手メーカー系は独自の遮音工法を採用しており、シャーメゾン特集で紹介しているとおり、軽量鉄骨でも一般より高い防音性能を持っています。
木造
壁・床が薄い場合、隣室や上下階の生活音が伝わりやすいです。テレワーク専用として木造物件を選ぶ場合は、角部屋・最上階など隣接戸数の少ない住戸を選ぶのが有効です。
内覧時の防音チェック法
- 壁を軽くノックして、硬い響きか柔らかい響きかを確認(石膏ボード1枚の壁は柔らかく響く)
- 換気口・コンセントプレート周辺を手で触れて気流がないか確認(隙間が多いと音漏れしやすい)
- 内覧時に外の道路音・エレベーター機械音・隣室の生活音がどの程度聞こえるか確認する
ワークスペースを作れる間取り選び
在宅勤務を快適に行うには、専用の仕事スペースを確保できる間取りが理想です。
推奨間取りと活用例
1LDK以上
リビングと別室を使い分けることで、仕事モードとオフモードの切り替えができます。寝室を書斎兼用にする場合も、小型デスクを置ける独立したスペースがあると生活・仕事の境界を保ちやすいです。
書斎・納戸スペースの有無
「DEN」「書斎」「納戸(N)」と表記されたスペースが物件広告にある場合、デスクとモニターを設置してワークスペースに転用できることが多いです。窓の有無・コンセント数も確認しましょう。
採光とデスク配置
自然光が入る窓際にデスクを置けると、目への負担が軽減され、映像会議時の顔映りも改善します。北向き窓は直射日光が入らず、昼間でも安定した明るさが得られるためモニター作業に向いています。
コンセント・電源まわりのチェック
テレワーク機器(PC・モニター・周辺機器・スマートフォン充電など)は電源を多く必要とします。仕事をする部屋のコンセント数・位置を内覧時に確認し、必要に応じてOAタップで増設できるかを把握しておきましょう。
騒音源の確認:外部環境にも注意
物件の構造だけでなく、立地からくる外部騒音にも注意が必要です。
幹線道路・国道沿い
交通量の多い道路沿いは、昼間は常時エンジン音・クラクションが聞こえる場合があります。防音サッシ(二重窓・ペアガラス)の有無を確認しましょう。
線路沿い
電車の通過音は数十秒で収まりますが、本数が多い路線ではオンライン会議中に集中を乱す場面が生じます。JR・地下鉄の線路からどの程度離れているかを地図で確認してください。
工場・商業施設の近く
物流倉庫・工場が近接している場合、昼間の搬入トラックや作業音が発生することがあります。内覧は複数の時間帯(平日昼間・夜間)で行うとより実態を把握しやすいです。
まとめ:在宅勤務物件の確認リスト
在宅勤務向け賃貸物件を選ぶ際の主要チェック項目をまとめます。
- インターネット回線:専有型光回線が引けるか、共有型の場合の実効速度は十分か
- 建物構造:RC造または重量鉄骨造が防音面では有利
- 仕事部屋:専用スペース(個室・書斎・DEN)の確保ができるか
- コンセント数:ワークスペース近くに十分な電源があるか
- 外部環境:道路・線路・工場などの騒音源からの距離
- 窓の防音性:二重窓・ペアガラスか否か
エムアセッツ株式会社では、テレワーク対応の物件情報を多数取り扱っています。所有物件一覧はこちらから、光回線対応や防音性能などの条件を確認いただけます。転勤に伴うお引っ越しをご検討の方は仙台転勤ガイドもあわせてご覧ください。ご不明な点はお問い合わせはこちらよりお問い合わせください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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