仙台は2011年の東日本大震災で震度6強を経験した都市です。「地震に強い家に住みたい」という意識は仙台市民の間で特に高く、賃貸物件を選ぶ際にも耐震性は重要な判断基準のひとつです。
積水ハウスが手がけるシャーメゾンは、2013年10月から耐震等級3(最高等級)を標準化しています。本記事では、耐震・制震の仕組みと、積水ハウスの制震システム「シーカス」の位置づけを含めて、実際の地震対策力を詳しく解説します。
耐震・制震・免震の違いを理解する
住宅の地震対策には「耐震」「制震(制振)」「免震」の3種類があります。それぞれの違いを理解することで、シャーメゾンの特性をより正しく評価できます。
耐震構造
建物の構造(柱・梁・壁)を頑丈に作り、地震の力に「耐える」設計です。建築基準法では最低限の耐震性能(耐震等級1)が義務付けられており、1981年の新耐震基準以降に建てられた建物は一定の耐震性を持ちます。
積水ハウスは2013年10月1日以降、2階・3階建ての賃貸住宅シャーメゾンで住宅性能表示制度の耐震等級3(最高等級)を標準化しています。それより前に建てられた物件は等級が異なる場合があるため、竣工年とあわせて確認すると確実です。
制震(制振)構造
地震のエネルギーを「吸収・減衰」させる装置を組み込む技術です。建物自体は揺れますが、特殊な制振ダンパーがエネルギーを熱に変換し、揺れの大きさを抑えます。耐震構造と組み合わせることで、より高い地震対策効果を発揮します。
免震構造
建物の基礎部分に免震装置(積層ゴム・ダンパー等)を設置し、地盤の揺れを建物に伝わりにくくする構造です。最も揺れを低減できる方式ですが、コストが高く、賃貸アパート・マンションへの採用は限定的です。
シャーメゾンの耐震等級
耐震等級とは
耐震等級は「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく性能評価基準で、1〜3の等級があります。
| 耐震等級 | 基準 | 概要 |
|---|---|---|
| 等級1 | 建築基準法最低基準 | 数百年に1度の地震で倒壊しない |
| 等級2 | 等級1の1.25倍 | 学校・病院等の公共施設基準 |
| 等級3 | 等級1の1.5倍 | 消防署・警察署等の防災拠点基準 |
2013年10月以降に建てられたシャーメゾンは、耐震等級3が標準です。等級3は住宅性能表示制度の耐震等級で最も高い等級で、大地震のあとも建物の損傷を抑え、住み続けやすいことを目指した水準です。
仙台での意味
仙台市は「東北地方太平洋沖地震」を経験し、今後も宮城県沖地震(M7.5以上)の発生が予測されています。国の「地震動予測地図」でも仙台は今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率が高い地域に含まれています。
こうした地域特性を考えると、耐震等級3は単なる「付加価値」ではなく、仙台での暮らしにおける実質的な安全基盤といえます。転勤・移住で仙台の賃貸を探している方は、仙台転勤ガイドも参考にしてください。
積水ハウスの制振システム「シーカス」
シーカスとは
「シーカス(SHEQAS:Sekisui House Earth-Quake Absorbed System)」は、積水ハウスが開発した国土交通大臣認定の制震構造(地震動エネルギー吸収システム)です。積水ハウスの公式サイトでは、鉄骨造の戸建住宅(1・2階建て)向けの技術として紹介されています。
構造フレームに組み込んだ「シーカスダンパー」が地震の揺れを受け止め、地震時の建物の変形量を同社の耐震構造と比べて1/2以下に抑えるとされています。変形が小さくなることで、内装・外装の損傷を軽減できるのが特長です。
制振ダンパーの仕組み
シーカスダンパーには、特殊高減衰ゴム「シーカス60」が内蔵されています。地震の揺れのエネルギーをゴムが熱エネルギーに変換して吸収し、発生した熱は大気中に放散されます。この高減衰ゴムは気温に左右されにくい安定した特性を持ち、耐用年数100年相当の耐久性が確認されているとされています。
シーカスの主な効果(積水ハウスの公表内容)
- 地震時の建物の変形量を、同社の耐震構造比で1/2以下に抑制
- 変形を抑えることで内装・外装の損傷を軽減
- 震度7クラスの大地震への対応も想定した性能
賃貸のシャーメゾンでの位置づけ
シーカスは戸建住宅向けとして展開されている技術で、賃貸のシャーメゾンでは建物の構造・階数・建築時期によって採用の有無が異なります。制震装置の有無は物件ごとに管理会社へ確認するのが確実です。シャーメゾンの地震対策の基本は、前述した耐震等級3の標準化にあります。
参考: 積水ハウス 制震システム「シーカス」 / 積水ハウス ニュースリリース(2013年9月)
重量鉄骨造の耐震性能
なぜ重量鉄骨が地震に強いのか
シャーメゾンのハイグレード以上は「重量鉄骨造(鉄骨ラーメン構造)」を採用しています。柱と梁を溶接・ボルト接合で剛接合することで、地震の水平力に対して高い剛性と靭性(粘り強さ)を発揮します。
木造や軽量鉄骨造と異なり、部材同士の接合部が動きにくいため、繰り返し地震でも変形量が少なく保たれます。エムアセッツが所有する物件では、グランアムリエ鉄砲町やシャーメゾンロイヤル上杉、ヴァローレ錦町がこの重量鉄骨造に該当します。
RC造との比較
鉄筋コンクリート(RC)造と比べると、重量鉄骨造は材料の均質性が高く、施工精度のバラツキが少ないため、設計通りの耐震性能が安定して発揮されます。また、RC造より軽量なため、大地震時の慣性力(重い建物ほど揺れる力が大きい)が小さくなるメリットもあります。
入居者が確認すべきポイント
竣工年度と耐震基準の確認
2000年以降に竣工したシャーメゾンは、新耐震基準(1981年改正)に加え、2000年の建築基準法改正(地盤・基礎の強化)にも対応した仕様です。内見・申込時に竣工年と耐震等級を管理会社に確認しておくと安心です。
制振システムの有無
シーカスは戸建住宅向けに展開されている技術で、すべてのシャーメゾンに搭載されているわけではありません。地震対策を重視する場合は、竣工年・耐震等級とあわせて、制震装置の有無を管理会社に確認してください。
家具固定のサポート
耐震性能の高い建物でも、室内の家具が転倒すれば人身事故につながります。シャーメゾンでは壁への固定金具取り付けに対応していることが多いので、入居後の家具固定についても管理会社に確認しておくと安心です。
まとめ
シャーメゾンは2013年10月以降、耐震等級3(最高等級)を標準化しており、仙台のような地震多発地域でも安心して居住できる構造品質を持っています。積水ハウスの制震システム「シーカス」は戸建住宅向けの技術で、賃貸では物件によって採用の有無が異なるため、個別に確認しましょう。
耐震・制振・免震の違いを理解したうえで物件を選ぶことで、単に「頑丈そう」という印象ではなく、実際のリスク低減効果に基づいた合理的な判断ができます。
エムアセッツは仙台市内に複数のシャーメゾン物件を所有・運営しています。詳細はシャーメゾン特集または所有物件一覧よりご確認ください。ペットとの暮らしを検討中の方はペット可物件一覧もあわせてご覧ください。地震への備えを重視した住まい選びについては、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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