シャーメゾン重量鉄骨造の遮音性能は「高い」と語られがちですが、具体的にどれくらい高いのかを数字で説明できる入居者・オーナーは多くありません。防音性能を客観的に比較するには、JIS規格に基づくD値(空気音遮断等級)とL値(床衝撃音遮断等級)の実測データを見るのが最も確実です。本記事では実測ベースで木造・軽量鉄骨・重量鉄骨の性能差を比較します(シャーメゾン特集もあわせてご覧ください)。
D値とL値の基礎|遮音性能を数字で測る指標
まず遮音性能の基本指標を押さえます。
D値(空気音遮断等級)
- 隣戸からの話し声・テレビ音など、空気を伝わる音の遮断性能
- 壁を挟んだ室間音圧レベル差をJIS A 1419-1に基づき測定
- 数値が大きいほど遮音性能が高い(D-40よりD-50が優秀)
- 目安:D-40=大声は聞こえる / D-45=大声は気配 / D-50=大声はほぼ聞こえない / D-55=ほぼ無音
L値(床衝撃音遮断等級)
- 上階からの足音や物を落とした音の遮断性能
- LL(軽量床衝撃音)とLH(重量床衝撃音)に分かれる
- JIS A 1419-2に基づき測定、数値が小さいほど遮音性能が高い
- 目安:LL-45以下=スプーン落下も気にならない / LL-55=軽い物音は聞こえる / LH-50以下=足音が気にならない / LH-60=子どもの走る音が響く
この2つの指標を押さえると、各構造の遮音性能が客観的に比較できます。
木造アパートの実測D値・L値
まずは比較の出発点として、一般的な木造賃貸アパートの実測値を見てみます。
木造軸組工法・在来アパートの典型値:
- 界壁:石膏ボード12.5mm+グラスウール+石膏ボード12.5mm、総厚約100mm
- D値:D-30〜D-35(隣室の話し声が聞き取れるレベル)
- LL値:LL-55〜LL-60(軽い物音もはっきり聞こえる)
- LH値:LH-65〜LH-75(足音がドスドス響く)
2×4工法の木造アパート:
- 界壁構成がやや厚く、グラスウール充填も標準化されている
- D値:D-35〜D-40
- LL値:LL-50〜LL-55
- LH値:LH-60〜LH-65
木造は構造の軽さゆえに重量床衝撃音への弱さが際立ちます。LH-65は子どもの走り回る足音が明確に下階まで伝わるレベルで、賃貸トラブルの最頻出原因です。
軽量鉄骨造(D-ROOM相当)の実測D値・L値
続いて軽量鉄骨造のデータです。
軽量鉄骨造・一般仕様(D-ROOM標準グレード相当):
- 界壁:石膏ボード強化品+ロックウール+石膏ボード、総厚150mm前後
- 床:ALCパネル100mm+遮音シート+フローリング
- D値:D-40〜D-45
- LL値:LL-50前後
- LH値:LH-55〜LH-60
軽量鉄骨造・防音強化グレード(音rest・遮音強化仕様):
- 界壁を2重構造にし、グラスウール密度を上げた仕様
- D値:D-45〜D-50
- LL値:LL-45〜LL-50
- LH値:LH-55前後
軽量鉄骨は木造より明確に遮音性能が高くなりますが、LH(重量床衝撃音)は依然として苦手領域です。これは床スラブの質量が根本的に不足しているためで、遮音シートなどで改善しきれない物理限界があります。エムアセッツが若林区荒井エリアで保有するD-ROOM荒井もこのグレードにあたり、詳しくは若林区荒井エリアの物件で確認できます。
シャーメゾン重量鉄骨の実測D値・L値
本題のシャーメゾン重量鉄骨造の実測データです。積水ハウスが公表する数値と、第三者の実測データを合わせて整理します。
シャーメゾン重量鉄骨・標準グレード(βシステム構法):
- 界壁:石膏ボード2枚+ロックウール75mm+石膏ボード2枚、総厚200〜220mm
- 床:合成スラブ150mm+乾式二重床+フローリング
- D値:D-50〜D-55
- LL値:LL-45(カタログ値、実測でもほぼ同等)
- LH値:LH-50前後
シャーメゾン重量鉄骨・シャイド55仕様:
- 界壁を高遮音仕様に強化し、床下に遮音マットを追加
- D値:D-55〜D-60
- LL値:LL-40〜LL-45
- LH値:LH-45〜LH-50
[シャーメゾン重量鉄骨](/column/2026-02-22-sh-mezon-j-ry-tekkotsu-no-b-on-shaon-sein-2026-nemban-mokuz-keiry-tekkotsu-to-se)のLH-50は、子どもの足音がやや聞こえる程度まで抑え込まれているレベルで、木造アパートのLH-70と比較すると体感音量が4分の1以下になる計算です(デシベル差20dBは音圧で1/10、体感で約1/4)。エムアセッツでは青葉区上杉エリアの物件(シャーメゾンロイヤル上杉・ヴォロンテ上杉)、青葉区錦町エリアの物件(ヴァローレ錦町)、宮城野区エリアの物件(グランアムリエ鉄砲町・グランヴェール宮城野)でシャーメゾン重量鉄骨物件を保有しています。
実際の仙台物件で体感する音量差
数値だけではなく、仙台の賃貸現場で実際に体感する音量差も整理します。
隣戸の大人の会話音量(60dB想定)を例に:
- 木造アパート(D-35):室内25dB → 小声で話している内容が聞き取れる
- 軽量鉄骨造(D-45):室内15dB → 話し声の気配は感じるが内容は不明
- シャーメゾン重量鉄骨(D-55):室内5dB以下 → ほぼ無音、気配すら感じない
上階の大人の歩行音(LH-65の木造)を例に:
- 木造(LH-70):下階で明確に「ドスドス」と聞こえる
- 軽量鉄骨(LH-60):「トントン」と軽く聞こえる
- シャーメゾン重量鉄骨(LH-50):ほとんど気にならない程度
- シャーメゾン・シャイド55(LH-45):意識しないと気づかない
幹線道路沿いの自動車走行音(75dB想定)を例に:
- T-1サッシの木造アパート:室内50dB → 通常会話困難
- T-2サッシの軽量鉄骨:室内45dB → 会話は可能だが気になる
- T-2〜T-3サッシの重量鉄骨:室内40dB以下 → ほぼ気にならない
仙台市青葉区の国分町・一番町エリアや宮城野区の苦竹・原町エリアなど、交通量が多い立地ではこの差が特に顕著に現れます。
投資目線で見る遮音性能の資産価値
最後にオーナー・投資家視点で整理します。
シャーメゾン重量鉄骨の高遮音性能は、入居率・退去率・家賃水準に直接影響する資産価値です。仙台市内の実績データでは、同エリア・同間取りで比較した場合:
- 木造アパート:入居率85〜90%、平均入居期間2.5年
- 軽量鉄骨系:入居率90〜93%、平均入居期間3.5年
- シャーメゾン重量鉄骨:入居率95〜98%、平均入居期間5年以上
退去理由の分析でも、騒音が原因の退去は木造で約15%、重量鉄骨では5%未満にまで下がります。家賃水準も同エリアで5〜15%の上乗せが可能です。
遮音性能はD値・L値という客観指標で比較できる物件スペックの中でも数値化しやすい要素です。仙台で賃貸物件を探す入居者も、投資物件を検討するオーナーも、ブランド名や築年数だけでなく実測D値・L値のデータを確認することで、後悔のない選択ができるはずです。積水ハウスのシャーメゾンは設計図書にD値・L値の設計目標値が明記されているため、開示を求めることも可能です。エムアセッツの所有物件一覧はこちらからシャーメゾン重量鉄骨物件をご確認いただけます。ご不明な点はお問い合わせはこちらよりご連絡ください。
著者
森 信幸
代表取締役 / エムアセッツ株式会社
宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
仙台市青葉区を拠点に、シャーメゾンを中心とした高品質賃貸物件を所有・運営。全棟ペット可の方針で、入居者とペットが快適に暮らせる住環境づくりに取り組んでいます。
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